研究課題/領域番号 |
16500237
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
手塚 徹 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50312319)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 神経系 / チロシンリン酸化 / 神経科学 / 脳・神経 / ユビキチン / Cbl / シグナル伝達 |
研究概要 |
活性化したチロシンキナーゼ及びチロシンリン酸化基質をユビキチン化・分解することにより、チロシンキナーゼシグナルを抑制する分子Cblファミリーの神経系における機能解析を、欠損マウスの解析を中心に進めた。Cbl単独及びCbl-b単独欠損マウスについて、組織学的解析また各マーカー分子の発現の検討などを進めた。Cbl-b欠損マウスについては、C57BL/6に高度にバッククロスしたマウス群を用いて、行動解析を行った。また嗅球・大脳皮質でCreを発現するトランスジェニックマウスを用いた条件型Cbl/Cbl-b二重欠損マウスの樹立も行い、発生・発達段階での異常を検討した。この二重欠損マウスにおいては、野生型・Cbl単独欠損及びCbl-b単独欠損マウスに比較して、脳内チロシンリン酸化状態が変動していることを見出した。このことは神経系においてCblとCbl-bとの間に機能相補性があることを示していた。現在、別のCreトランスジェニックマウスを入手して、異なる細胞種における条件型Cbl/Cbl-b二重欠損マウスを作製している。分子レベルではCblの脳における標的分子を検討した。まず、脳層構造の構築に重要なmDab1がCblによりユビキチン化されることを再構成系で明らかにした。実際、チロシンリン酸化されたmDab1はユビキチンープロテアソーム系により分解された。さらに、Cbl/Cbl-bが神経系で機能するチロシンキナーゼTrkA,TrkB,Alk及びErbB-4からのシグナル伝達を抑制することを見出し、分子・細胞レベルでの実験を進行中である。Alk及びErbB-4に関してはCblによるユビキチン化を示し、そのユビキチン化に重要なAlk及びErbB-4上のチロシンリン酸化残基の決定を行った。
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