研究課題/領域番号 |
16500273
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経・筋肉生理学
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研究機関 | 生理学研究所 |
研究代表者 |
関 和彦 生理学研究所, 発達生理学研究系, 助手 (00226630)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 霊長類 / 脊髄 / 介在ニューロン / 随意運動 / 反回抑制 / 精密把握 / レンショウ細胞 / 日本サル |
研究概要 |
本研究の目的は覚醒行動下のサル頚髄において、脊髄ニューロンの活動を安定的に記録する方法、中枢や末梢神経刺激によってニューロンを同定する方法の確立することであった。さらに、先行研究において麻酔下のネコを用いて同定されてきたレンショウ細胞の活動を記録するための行動課題の開発、そしてそれによってサルを訓練し、随意運動における反回抑制の役割を明らかにすることが究極的な目標であった。そのため、まずサル頸髄のレンショウ細胞の活動を慢性標本において記録するための技術を開発した。つまり、レンショウ細胞記録用に特別に金属電極を作成し、また末梢神経刺激によってニューロンを同定するためにカフ電極を新たに作成した。次にレンショウ細胞の機能的意義の評価に適した運動課題の作成・検討した。運動課題は手首屈曲伸展運動と精密把握課題を用いた。2頭のサルにおいて両課題を用いた訓練を行い、前者については筋電図記録及び反射試験、後者については脊髄ニューロン活動記録が終了した。これらの結果から、両運動課題はレンショウ細胞などのようにニューロンを同定し、同定されたニューロンの随意運動制御における役割を調べる上で有効な事が示唆された。この2年間の研究により、レンショウ細胞など特定の脊髄ニューロンを覚醒サルの行動中に同定する方法、及びそれらの随意運動制御に果たす役割を調べるための運動課題が確立した。現在2頭のサルにおいて、この確立された方法を用いた記録が始まっている。今後同研究を進め、レンショウ細胞だけでなく伸長反射、屈曲反射、および腱反射などに中心となる脊髄介在ニューロンを同定し、それらが随意運動の制御にもつ役割を実験的に明らかにしてゆきたい。
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