研究課題/領域番号 |
16500351
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
|
研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
樋渡 正夫 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 教授 (20189898)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 高齢者 / 運動療法 / 低負荷強度 / 心拍変動解析 / トマトジュース / カルテノイド / 健康増進 / 低負荷強度運動 / カロテノイド / 光トポグラフィー / 低負荷運動 / リコピン / 骨密度 / 低強度運動負荷 / 呼吸機能 |
研究概要 |
健康増進を目的とした運動では、嫌気性代謝閾値の強度を用いることが多いが、高齢者では強度が高過ぎて実施できないことも多い。そこで我々は、低強度の運動として目標心拍数=安静時心拍数+{(220-年齢)-安静時心拍数}x0.3を用いた運動療法を、自転車エルゴメーターを用いて高齢者(65〜80歳)に実施した。運動は3回/週、3ヶ月間継続して実施し、1回運動時間は20分以上とした。運動負荷中およびその前後の心電図を記録し、心拍数計測および心拍変動解析を行った。同時に下肢筋力を、ハンドヘルドダイナモメーターで測定し、歩行最大速度、歩行距離、運動持続可能時間についても検討した。 その結果、運動療法施行後には、同一負荷に対する心拍数増加が有意に抑制され、運動持続可能時間の延長や、自覚的運動強度の低下が認められた。また、心拍変動解析では、交感神経系興奮の抑制と副交感神経系活動の亢進が認められた。歩行最大速度、歩行距離とも、運動療法後に改善した。一方、下肢筋力には有意の変化は認めなかった。 これらの成績から、高齢者での健康増進を目的とした継続的運動療法では、目標心拍数=安静時心拍数+{(220-年齢)-安静時心拍数}x0.3の強度で十分であると結論された。この場合、必ずしも筋力増大を伴わずに、運動能力を向上させることが可能である。 若年健常者において、自転車エルゴメーターによる多段階運動負荷試験を連続2回実施し、1回目と2回目のあいだに、トマトジュースを飲用することの効果を検討したところ、Borg指数による自覚的運動強度の改善が認められた。継続的運動療法とトマトジュース飲用を併用した壮年者では、血圧上昇の抑制を認めた。 これらの成績は、トマトジュースに含まれているカルテノイド等の成分が、運動時の疲労回復、血圧上昇抑制を惹起する可能性を示唆するものである。
|