研究課題/領域番号 |
16500366
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
玄番 央恵 関西医科大学, 医学部, 教授 (00108987)
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研究分担者 |
中尾 和子 関西医科大学, 医学部, 助手 (60351540)
松崎 竜一 関西医科大学, 医学部, 助手 (70239002)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | サル / 視覚始動性上肢運動 / 聴覚始動性上肢運動 / 随意性下肢運動 / 頭頂連合野 / さる運動装置 / 空間認知 / 学習能力 / 下肢運動 / 体性感覚誘発電位 / 弁別課題 / 大脳皮質フイールド電位 / 前頭前野 / nogo電位 |
研究概要 |
本研究の主たる目的が、高次脳機能に対する長期間運動の影響を明らかにすることなので、サルを用い、運動器を使ってサルに随意性下肢運動を一定期間行わせることにより、学習能力の向上(或いは学習期間の短縮)が見られるか否かを検討した。「さる運動装置」(BK-ERG-901)は三菱電機エンジニアリング株式会社との共同により、平成17年6月にほぼ完成した。運動器の開発期間中に、もう一つの研究目的、色弁別(A)及び空間認知(B)の脳内機構に関する研究をサルを用いて行った。Aの場合は、2つの異なる色刺激を与え、一方をgo刺激(サルが運動すると報酬を貰える)、他方をnogo刺激(運動してもしなくても報酬は貰えない)とする色光弁別課題に習熟するまでの間、慢性埋め込み電極を用いて大脳皮質フィールド電位を記録した。分析の結果、nogo刺激には運動をしないという判断・決定に関連の電位(大脳皮質の表面が陰性で深部が陽性の電位であり、nogo電位として既に報告済み)は前頭前野以外の皮質領野(頭頂連合野を含む)に出現しないことがわかった。Bにおいては、空間認知課題(空間の左右2ヶ所の一方をgo刺激、他方をnogo刺激として同色の光刺激を使用)の学習過程についてAの場合と同様の検討を行ったが、頭頂連合野(7野)において空間の左右の位置弁別が行われた後、前頭前野において運動するべきか否かの判断・決定の行われることが判明した。上記の運動装置完成後は、その装置で慢性電極の埋め込まれた別のサルに約7ヶ月間随意性下肢運動を行わせた。その後、サルが視覚刺激、或いは聴覚刺激に応じて手でレバー上げ運動(視覚始動性上肢運動、或いは聴覚始動性上肢運動)を行うようになるまでの学習過程中、電位記録と行動観察を行ったところ、他のサル(当該訓練を行っていないサル)より明らかに短期間でそれらの運動に習熟することが判明した。
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