研究概要 |
本研究では行動科学的手法を導入し,ダンスの学習と成果をつなぐ過程的事実を明らかにするとともに、その因果関係をとらえることを試みた。また、質的研究を併用することによって、授業改善に直接役立つ具体的示唆を取り出すことを試みた。このことによって、これまで行えなかった客観的内容と状況関連的なデーターとによって、ダンス領域における課題解決学習の再検証、再評価を行った。 18年度は,これまでの成果を踏まえて検証結果をまとめ,学会発表での協議を通して成果と課題を明らかにした。開発したダンス授業評価票,授業観察分析法は次のようなものである。 1.開発したダンスの授業評価票(4次元43項目)を用いて学習成果をとらえた。 2.運動学習場面のグループ活動に焦点を絞り,創作活動場面における学習行動カテゴリーを作成し授業分析に適応した。 3.メンバー間の関係性をとらえる簡略化した分析法(相互作用図)を試行的に作成し,生徒相互の関わり合いに対する観察記録分析に適応した。 4.授業参与観察により生徒行動の物語的記述を試み,発話分析カテゴリーを開発するとともに,授業に直接役立つ質的検討を行った。
|