研究課題/領域番号 |
16500481
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生活科学一般
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研究機関 | 大妻女子大学 |
研究代表者 |
益本 仁雄 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (80245349)
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研究分担者 |
大澤 清二 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (50114046)
宇都宮 由佳 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 助手 (60348480)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 北タイ / 未電化村 / 家族 / 共同体 / 変容 / 情報化 / 経済化 / 国際化 / 農村 / 家族・共同体 / 変容追跡研究 / 北タイ農村 |
研究概要 |
研究者らは、1991年からタイ政府の許可を得て、継続的に北タイの未電化の農村(アンカイ村)で、村人の生活についての詳細な調査をおこなってきた。平成16年度から18年度の3年間に、科学研究費助成事業として、当該村の家族の変容実態、社会情報処理能力、物的及び人的国際化について、質問紙調査、面接調査、観察調査および文献調査等の現地調査を7回実施した。得られたデータを、クロス分析その他の方法を使い、SPSSを用いてエスノグラフィカルに検討・解析した。 1996年末の電化後、大量の外部情報の流入による影響を受け、当該村人の家族の変容、社会情報処理能力の進化について顕著な進展がみられた。家族数は増加傾向にあり、経済力が上昇し、商品経済化が進んだ。出稼ぎ等が増えたが、家族や村に対する帰属意識は高く維持されていた。また、村人は情報受容・認知を活発化させ、情報評価能力も複雑・高度になり、知り得た情報をもとに情報行動を活発化させていった。特に、高額な自動車購入の際に有利な情報を提供できる者や、換金作物について村人と買い付け会社の間で双方が利益を得られるように調整する者も出現した。彼らの社会情報処理能力の進化は、近隣の先進村落(オムロン村)住民のレベルにまで追いついたことが判明した。 物的国際化の進展に関しては、村の財政委員会に対する聞取り調査で輸出対象作物の収穫金額について把握ができたが、輸出比率は明らかにならなかった。村全体の外国(起源)製品(例えば自動車、家電製品など)の購入量については回答が得られたが、現地政府の方針により、それらの大部分はタイ国内で生産されており、厳密には輸入製品といえない状況になっていた。また、村人と外国人との結婚(1名のみ)、外国留学、海外就業など、人的国際化の進展に関しては、調査期間中に顕著な変化進展はみられなかった。
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