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かぶりものの文化誌:儀礼におけるかぶりものの意味

研究課題

研究課題/領域番号 16500487
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 生活科学一般
研究機関学習院女子大学

研究代表者

増田 美子  学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (90099234)

研究分担者 河島 一恵  共立女子大学, 家政学部, 教授 (60086733)
鈴木 すゞ江  青山学院女子短期大学, 家政学科, 教授 (10235955)
研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード女性 / 顔隠し / ヴェール / 角隠し / 被衣 / 綿帽子 / 白布 / 婚礼 / 葬礼 / 髪 / 頭巾
研究概要

限られた期間に研究成果を上げるために、主テーマを「婚礼時における被り物」に絞って研究を進めた。女性の顔隠しの起源及び要因、歴史的変遷、儀礼と結びついて現代まで継承されてゆくプロセスと背景を明らかにすることを目標とし、役割分担を決め、研究を進めた。
1.日本;儒教の隆盛と社会情勢の変化によって平安前期より上流女性の顔隠しが始まり、これは近世まで継承される。中流以下の女性も中世には被衣を被ることが常態となるが、この被衣は仏教の女性蔑視思想と結びつき、女性の象徴である髪や女性全体の姿を隠す為のものであった。近世には、極上流女1生以外の被衣はなくなり、ファッションとして男性の目を引きつける為の被り物の流行もみる。
2.ヨーロッパ;教会の典礼時に女性が被るヴェールは、『新約聖書』聖パウロの言葉に関わりを持つ。
ローマ帝政末期教父等は男性を誘惑する罪深い存在として女性を捉え、女性に顔や髪を隠すためにヴェールを被るよう求めた。聖パウロの言葉はこのローマの女性観と結びつき、以後ヴエールは顔を隠す意味合いをもつ被り物となってゆく。また、近世の典礼時のヴェールには宗教改革が影響を及ぼした。一方近世にはファッションとしての仮面が登場し、異性を引きつける道具としての顔隠しがみられる。
3.イスラム;実用目的で被られ始めたヴェールであるが、B.C.13〜15世紀頃に男性保護下の女性と他の女性を区別する為にヴェール着用が義務づけられた。その後「コーラン」で、女性は大切で美しい所を限られた人以外には見せてはいけないとされ、これが現在のイスラム社会に継承されている。
日本では明治以降花嫁の被り物は被衣から綿帽子・角隠しへと変化して今日に及び、ヨーロッパではヴェールが被られ続けている。これらの花嫁の被り物は、かつて女性が顔を隠し、女性であることを隠すことを求められていた歴史の遺物であることが明らかになった。

報告書

(4件)
  • 2006 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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