研究課題/領域番号 |
16500567
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 東京工業高等専門学校 |
研究代表者 |
佐藤 義隆 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (30099791)
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研究分担者 |
小中澤 聖二 東京工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (60259827)
伊藤 彰 東京工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50132585)
五十嵐 貫 職業能力開発総合大学校, 基礎学科, 助教授
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 高専国費留学生 / 数学指導 / 出身国の数学教育状況 / 留学生出身国国別教科書分析 / 留学生出身国の数学教育 / モンゴルの数学教育 / インドの数学教育 / education in Philippines |
研究概要 |
高専への国費留学生に対し数学の指導をどのように行うべきかについて現地訪問を中心に調査した。また数学教育国際会議へも参加し各国の情報収集を行った。工学を学ぶ留学生にとって、専門科目の学習がスムーズに行くか否かは、数学の学習状況によるケースが少なくない。本調査では、各国の高等学校までの数学学習内容とそのレベル、教育方法の特徴、大学入試問題、大学受験のための学習、留学生になるまでの学習状況および留学生の選抜状況について調査し分析を行った。また高専在学留学生に対し、留学以前の学習状況、現在の生活に関する問題、専門の勉強等について、さらに卒業後の進路の希望について調査を行った。その結果次のようなことが分かった。(1)国費留学生試験に応募できる条件は国によって大きく異なっている。高校卒業時に自由に応募できる国、高卒で応募できるが応募するためには厳しい条件がある国、大学へ(1年から2年)在学してから自由に応募できる国、指定の有名大学に進学し、在学中の成績が上位の者に限る国など。したがって高専は、高専数学の初歩程度だけを学習した者から、高専3年次数学(大学教養課程)レベルを既に習得している者までの幅広い層を受け入れることになる。前者においては数学の学習方法が理解できていな場合や、計算力も不十分である場合があり、特別な個別指導が必要である。後者においては、未学習項目があるか否かを調べ、部分的に補えば十分である。この場合には第3学年より第4学年に編入させ、第3学年の専門科目も合わせて学習させていくことが最適と言えると思われる。(2)数学・物理科目は非常によく勉強しているが、実験・実習系科目は非常に弱い場合がある。(3)留学生は全体的には母国で激しい受験勉強を経験し、さらに高い競争率の選抜試験を経た、国を代表する優秀な学生であり高専最終学年でトップクラスの成績となるものが多い。しかし高専専門学科の選択時に適切な情報が得られず、予想と異なる学科進学となって悩む者もある。学習意欲をより高めるためにも留学以前に専門学科選択等についても適切なインフォメーションを与える方策の検討も必要である。
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