研究課題/領域番号 |
16500633
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学社会学・科学技術史
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
常石 敬一 神奈川大学, 経営学部, 教授 (00039786)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 軍事研究 / 軍事技術 / 研究情報 / 軍事医学 / 工作機械 / 化学兵器 / 生物兵器 / 戦争犯罪 / 航空機 / IWG / 米軍接収資料 / 軍民技術移転 / 情報 / 細菌兵器 / 軍医学校 / 軍需省 / 疫学 / 軍事科学 / 感染症 |
研究概要 |
本研究課題は従来の旧日本軍の科学技術の個別の研究を発展させ、より包括的に捉え、さらに国際的な軍事科学技術との対比を試みた研究である。生物兵器・化学兵器および工作機械において、日本におけるそれら研究の諸外国の影響、国際的位置について調査を行ったが、それは十分ではなった。しかし本研究課題を通じ、戦時研究における情報および軍事技術における工作機械の重要性を痛感した。そのため、従来からの個別兵器の研究に加えて、より広く生産設備を含めた両大戦間の日本における科学技術の研究開発体制を官・軍・民(産と学)の協力・相互作用と捉え、その時期の日本の科学技術の構造を明らかにする研究を開始したところである。 本研究での成果は、『陸軍軍医学校防疫研究報告』2部の分析である。本論文集は陸軍軍医学校防疫研究室の研究紀要で、1939末から1944中旬までの4年半の問に、約950点の論文を刊行した。同報告の論文には何本か外国文献の翻訳がある。勘定の仕方で変わるが57本ないし65本ある。多くは細菌戦(生物戦)に関するものだが、J.ボルデの「伝染病免疫論」(1939年)が訳出されている。ボルデは、1919年にノーベル生理学医季賞を受けたベルギーの免疫学者である。また生物兵器の歴史では有名なL.A.フォックスの1933年の論文も訳出されている。それなりに目配りが効いていることが分かった。 本研究にとってもっとも大きなできごとは、2007年1月に米国の「ナチス戦犯と日本帝国の資料調査グループ(IWG)」が約5年間の調査に基づく報告を公表したことである(注1)。IWG報告にリストされた米国公文書は10万ページである。これは米国国立公文書館所蔵のもので、英文だけでなく、戦後米国が押収した日本語文書を含めた、関連文書が議会図書館などでも保管されている。その意味付けを明らかにした論文を発表した。 注1: http://www.archives.gov/press/press-releases/2007/nr07-47.html 100,000 Pages Declassified in Japanese War Crimes Records
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