研究課題
基盤研究(C)
本研究では、衛星画像では識別が難しい陸域上の低濃度の黄砂エアロゾルの時間的空間的な分布を推定する方法が検討された。本研究で得られた成果は、以下の通りである。(1)地上からの大気偏光観測データに対して、(1)過去に測定されたデータを含めた偏光測定データベースを作成し、必要なデータを容易に取り出せる検索システムを構成した。また、(2)4方向の散乱角度で測定された偏光データから黄砂エアロゾルの光学的厚さ、黄砂の屈折率、サイズ分布(ユンゲ指数)を求めるアルゴリズムを開発し、地上偏光度観測から得られたデータからも黄砂エアロゾルの光学的特性「が推定できることが示された。(2)ADEOSII/POLDERによって観測された443nmと670nmにおける輝度と偏光データから陸域上の黄砂エアロゾルの光学的パラメータの値と地表反射率と同時に推定する最適アルゴリズムが提案され、地上観測偏光データによりそのアルゴリズムが検証された。その結果、670nmにおいては、衛星画像から推定された偏光度と地上測定された偏光度は非常に近い値を与えるが、443nmにおいては、幾分異なることが示された。443nmにおける推定方法については、今後、更に検討する必要がある。(3)日本の各地で測定されているSPMデータとECMWFから入手した高度別風データを使って黄砂発生源と発生量を推定すると同時に飛来する黄砂の濃度分布を求める方法について検討した。その結果、長距離輸送シミュレーションは衛星画像による黄砂分布を知るための補助的手段として利用価値があることが示された。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (12件)
Proc. of ISMPRS 2005, Beijing, China
ページ: 614-616
Proc. of ISRS (International Symposium on Remote Sensing) 2005, Jeju, Korea, CD-ROM
JSiSE2005 30周年記念全国大会講演論文集
日本写真測量学会 平成17年度秋季学術講演会発表論文集
ページ: 161-162
Proc.of ISMPRS 2005, Beijing, China
Proc.of ISRS (International Symposium on Remote Sensing ) 2005, Jeju, Korea (CD-ROM)
平成16年度秋季学術講演会発表論文集(日本写真測量学会)
Proc. of Remote sensing of the Atmosphere, Ocean, Environment,and Space,SPIE,CD-ROM
日本写真測量学会 平成16年度秋季学術講演会発表論文集
ページ: 17-20
Proc.of Remote sensing of the Atmosphere, Ocean, Environment, and Space, SPIE (CD-ROM)
Proc.of SPIE (Remote sensing of the Atmosphere, Ocean, Environment, and Space) (CD-ROM)
