• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

ビスフェノールAによる肥満発症のin vitro及びin vivoモデルの確立

研究課題

研究課題/領域番号 16510048
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 放射線・化学物質影響科学
研究機関愛媛県立医療技術大学

研究代表者

升野 博志  愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教授 (20116974)

研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードビスフェノールA / 3T3-L1細胞 / phsophatidylinositol 3-kinase / 脂肪細胞 / 終末分化 / Akt kinase / 妊娠マウス / 肥満 / 脂肪組織重量 / 血中レプチン濃度 / 高脂血症 / 血中コレステロール量 / phosophatidylinositol 3-kinase
研究概要

肥満は、脂肪細胞数の増加や脂肪細胞容量の拡大によって引き起こされる。本年度は、ビスフェノールA(BPA)が脂肪細胞容量の拡大を引き起こすかどうかを3T3-L1細胞を用いて検討した。
1.定法通りホルモンで脂肪細胞に分化させた3T3-L1細胞を、BPA存在下で6日間培養し、中性脂肪の蓄積、リポ蛋白リパーゼ(LPL)や脂肪細胞特異的脂肪酸結合蛋白質(aP2)のmRNAの発現を調べた。中性脂肪含量はBPAの用量に依存して増加し、80μM BPAで処理すると中性脂肪含量は未処理群に比べて310%高かった。また、LPL mRNAおよびaP2 mRNAの発現量も、それぞれ293%および438%高かった。この結果から、BPAは3T3-L1細胞の脂肪細胞への終末分化を促進する能力をもっていることが明らかになった。
2.脂肪細胞への中性脂肪の蓄積はインスリンシグナル伝達系を介していることが知られているので、この伝達系で中心的な役割を果たすphosphatidylinositol 3-kinase(Pl 3-kinase)の阻害剤(LY294002)を用いて実験を行った。この阻害剤はBPAによって引き起こされる脂肪細胞への終末分化を完全に抑制した。さらにBPAは、この伝達系のPl 3-kinaseの下流で働くAkt kinaseのリン酸化を促進した。この結果から、BPAはPl 3-kinase-Akt kinase経路を介して終末分化を促進していることが明らかになった。
3.BPA関連物質を用いてその構造と終末分化促進能との関係を調べたところ、フェノール環の水酸基にエステル結合もった化合物はBPAと同レベルの終末分化促進能を有しているが、エーテル結合をもつ化合物はその能力を有していないことが明らかになった。
4.以上の結果は、Toxicological Sciences 84,319-327(2005)に発表した。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Bisphenol A accelerates terminal differentiation of 3T3-L1 cells into adipocytes through the phosphatidylinositol 3-kinase pathway2005

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi Masuno et al.
    • 雑誌名

      Toxicological Sciences 84

      ページ: 319-327

    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要 2004 実績報告書

URL: 

公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi