配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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研究概要 |
申請者はこれまでに、ナノストラクチャー構築の新しいアプローチとして、ステム・ループを二つ短いリンカーで繋いだRNA基質を用いて、1)ループ・ループ相互作用によりRNA基質同士を会合させ、特定の鎖状および環状のRNA構造(2量体、3量体、4量体)を形成できること、2)ループ・ループ相互作用の強さを調節することにより、マグネシウム依存的にこれらのRNA構造の会合と分解をコントロールできることを示した(Horiya et al.,Chem.& Biol.,2003)。同様に、三つのステム・ループを二つ短いリンカーで繋いだRNA基質を用いることにより、デンドリマー構造を形成できることを示した(Fujiya and Harada,2004)。さらに、外部因子による鎖状と環状の会合体の間のスイッチングの試みとして、RNA基質のリンカー部分の柔軟性を調節することにより、環状および鎖状の会合体を作り分けが可能であることが明らかにした(Ohmori et al.,Nucleic Acids Symp.Ser.2005,49:193)。本研究期間は、下記のことを明らかにした: (1)環状のRNA会合体の熱異性化による安定な構造へ変換が効率よく進行することを示した。さらに、この構造変換を機能スイッチへ応用する試みとして、RNAの構造変換によりポリペプチド結合ドメインやRNA酵素の触媒ドメインが形成されるRNA基質を構築した(Li et al.,J.Am.Chem.Soc.2006,128:4035)。 (2)RNA会合体の異性化反応を用いた複雑なナノストラクチャー構築を試みとして、異性化後形成されるRNA構造の3'末端同士が相補的な一本鎖領域を形成するようデザインし、1次元的、および、2次元的に広がる会合体をデザインし、構築した。ループの親和性の異性化への影響、異性化のための最適温度の検討、濃度効果、および生成物の構築に見られる規則性をポリアクリルアミド・ゲル電気泳動(PAGE)により解析した(投稿準備中)
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