研究課題/領域番号 |
16510095
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 奈良工業高等専門学校 |
研究代表者 |
泉 生一郎 奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 教授 (50043477)
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研究分担者 |
片倉 勝己 奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 助教授 (80169466)
京兼 純 奈良工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50043469)
石丸 裕士 奈良工業高等専門学校, 物質化学工学科, 助教授 (70270311)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 塩化銅-黒鉛層間化合物 / インターカレーション / ナノ層間制御 / 水素生成 / 二酸化炭素還元 / 電極触媒 / 光触媒 / 塩化銅 / 黒鉛層間化合物 |
研究概要 |
本研究は、黒鉛のナノ層間を制御することにより新しい型の触媒を調製し、この触媒を使った水素生成と二酸化炭素還元固定化技術の開発を目指すものであり、平成15年度と平成16年度の2年計画で実施した。得られた研究成果の概要は以下の通りである。 1.先ず、高晶質のホスト黒鉛材料を塩化銅と混合し、真空下、400℃〜500℃のガラスアンプル内で数日間反応させ、各種ステージ構造とインターカレート量の異なる塩化銅-黒鉛層間化合物を合成した。合成した層間化合物を電極として、硫酸カリウム水溶液中、キセノン光及び波長制御した単色光を照射しつつ、電気化学システムを用いて光電流の電極電位依存性や液性による影響を調べ、黒鉛層間化合物の光応答メカニズムについての考察を行った。 2.この層間化合物粒子の金属銅粉末との混合懸濁系にXe光照射を行うと、メタノール水溶液から水素が生成した。この新規な光触媒反応の検討と同時に、化学的水素生成に関する基礎研究も併せ行った。 3.塩化銅-黒鉛層間化合物を電極として用い、二酸化炭素を飽和した炭酸水素カリウム水溶液中で定電位電解を行ったところ、水分解による水素生成のほかに二酸化炭素の還元生成物である一酸化炭素とメタンを生成した。この場合、ステージ1構造の層間化合物がステージ2構造のものよりメタン生成に有利であった。電流効率は8.6%程度と低く、電極自体の安定性にも問題が残されているけれども、炭化水素生成が優先する金属銅電極の特性と類似しており、今後電極の安定化を図れば二酸化炭素還元の電極触媒として十分期待がもたれるものと考えられる。 4.黒鉛電極の有機電解合成への応用として、消耗性硫黄一黒鉛電極を用いたイミン及びジイミンの間接電解還元を行い、低い過電圧と高収率で生成物が得られることを見出した。
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