配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
|
研究概要 |
本研究では,オプションの数値計算アルゴリズムの精度を,離散時間モデルと連続時間モデルの違いを明確に意識した上で,種々のアルゴリズムについて分析した.その結果,離散モデルと連続モデルの違いが非常に大きく,素朴に離散時間モデルの時間刻みを細かくしただけでは,到底連続モデルの解を精度よく計算できないこと,逆に言えば,連続時間モデルの解析解を離散時刻に適用することは,精度の観点からは,注意深く検討されなければならないことを実証的に示した.より詳しくは,ヨーロピアン型のバリアオプションについて,導続時間の解析解とモンテカルロ法による解の差を検討した.その結果,解析解を利用するにあたっては近年提案されている連続補正法の利用が,精度向上のために有効であること,また同方法の限界を確認した.ついで,アメリカンオプションについて,その行使境界を連続時間モデルと離散時間モデルで比較することを試みた.アメリカンオプションの行使境界を求めることは,難しい問題であり,連続時間の場合も厳密解(解析解)は存在しないので,何らかの近似を求める必要がある.本研究では,解析近似と数値近似の両方を調査した.解析近似については,オプション満期日のごく近傍でしか,高精度の解が見つかっていないことが,数値近似との比較で判明した.離散時間モデルの解法の例として,線形計画法による解法をとりあげ,連続時間モデルとの検討を行った.バリアオプションの場合に対応して,離散時間モデルの行使境界が連続時間モデルよりも持越領域側にシフトすることが確認された.
|