研究課題/領域番号 |
16510197
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
藤井 和佐 岡山大学, 大学院社会文化科学研究科, 助教授 (90324954)
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研究分担者 |
小林 孝行 岡山大学, 大学院社会文化科学研究科, 教授 (70112274)
木村 都 奈良佐保短期大学, 顧問 (50225067)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 社会学 / ジェンダー / 農業地域 / 漁業地域 / 女性地域リーダー / 生活改良普及員 / 生活 / 人材育成 / 農・漁村 / 女性リーダー / 地域振興 / NPO / 農・漁業地域 / 女性史 / 海女組合 / 地域住民組織 / 地域活性化 / 文化変容 |
研究概要 |
1.調査データの分析結果 (1)聞き取り調査の結果、女性地域リーダーの活動指向は2つに分かれることが明らかになった。ひとつは、地域の政治的意思決定への参画をめざす女性であり、もうひとつは政治的意思決定の場を避けて活動する女性である。 (2)農村女性にたいする施策が、リーダー育成から経済的自立へと変化したことにより、女性起業が奨励されるようになった。その結果、女性たちは政治的意思決定への参画よりも経済活動を指向するようになったと考えられる。 (3)既存の政治文化を変える方向の活動をする農村女性リーダーと、既存秩序を変えることがかなわなかった漁村女性リーダーがいる。これは個人の資質の問題ではなく、生活改良普及活動が農村中心に展開されていることと、人材育成のノウハウを使用した生活改良普及活動の有無によると考えられる。 2.理論・方法論の検討結果 (1)調査結果から、「地域社会」が女性たちにとってどういう場であるのかを理論的に位置づける必要があることが明らかとなった。 (2)農・漁業地域の女性たちが創出している場の意味は何であるのかについて、地域社会との関係性に注目して既存研究を検討した結果、江渡秋嶺の議論が援用できることがわかった。 (3)江渡秋嶺の「場」理論の検討の結果、地域社会と女性との関係のあり方を考察するにあたって、「生活」の視点が欠かせないことが明らかとなった。 (4)今後、女性地域リーダーの活動指向について、生活に注目した「場」理論が一般化される可能性と、政治的意思決定の場に入っていかない女性の存在が、地域社会のジェンダー的状況にどう影響するのかについて明らかにする必要があろう。
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