研究課題/領域番号 |
16520029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
山田 全紀 大阪産業大学, 教養部, 教授 (60132271)
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研究分担者 |
谷田 信一 大阪産業大学, 教養部, 教授 (20257885)
山田 有希子 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (90344910)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 人間学 / 特殊教育学 / ヘーゲル弁証法 / ディスアビィリティ / インペアメント / 特別支援 / 遺伝創造計画 / 逆さまの世界 / 特殊教育 / 特別支援教育 / 哲学的基礎付け / 障害の概念 / 生命倫理 / 異文化としての「ろう文化」 / 医療倫理 / 障害 / 一般教育 / I.カント / M.シェーラー / 生涯学習論 / 平和学 |
研究概要 |
海外共同研究者・M.タールハマー氏によって提唱される「人間学的特殊教育学」の概念は、O.F.ボルノーの「人間学的教育学」と類比的に、「特殊教育学への人間学的なアプローチ」として理解される。われわれの表題は、その人間学的特殊教育学を、哲学の立場(山田全紀)と倫理学の立場(谷田信一)から基礎付けようとする試みを示しており、そしてその方法としては、ヘーゲル弁証法(山田有希子)が有効的であると考えられる。ヘーゲル弁証法は「逆さまの世界」を見る方途であり、その世界では、すべての健常者が障害をもち、障害者が健常だからである。われわれは必ずしも通常の価値観から、障害者を不幸な人々であると見做す必要はなく、彼らの世界、例えば、デフ・コミュニティを異文化世界と見做すべきである。ここには、異文化理解におけるのと同様の逆説的な問題がある。異文化と交わるためには、われわれはむしろお互いが常にまだ相互理解の途中にいることを告白しなければならない。ディスアビリティとインペアメントの弁証法を考え抜くならば、われわれは相互に不可解な世界の共存の可能性を見出しうるであろう。研究成果報告書の目次は以下のとおりである。 第一部:特別支援教育の人間学の哲学的基礎付けの試み(代表報告・山田全紀) 第I章:特殊教育から特別支援教育への転換が意味するもの 第II章:「障害」概念の哲学的基礎付けのための予備的考察 第III章:人間学的特殊教育学の哲学的基礎付けの試み 第二部:特別支援教育の人間学の倫理学的基礎付けの試み(分担報告) 第I章:カント倫理学と特別支援教育の基礎概念(谷田信一) 第II章:健常者にとっての障害者と障害者にとっての健常者(山田有希子) 第III章:願望される子、障害のある子、遺伝創造計画(M.タールハマー)
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