研究課題/領域番号 |
16520054
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
東長 靖 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 助教授 (70217462)
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研究分担者 |
鎌田 繁 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (70152840)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | イブン・アラビー学派 / アブドゥッラー・ボスネヴィー / モッラー・サドラー / スーフィズム / スンナ派 / シーア派 / 神秘主義 / イスラーム思想 / ボスネヴィー |
研究概要 |
本研究の課題は、後期イスラーム神秘主義を、スンナ派とシーア派、思想と運動という二つの参照軸を用いつつ検討することであった。そのため、スンナ派のボスネヴィー、シーア派のモッラー・サドラーという共に17世紀に生きた二人の思想家に焦点をあて、彼らの思想と運動を検討した。 東長は、Muhyiddin Ibn Arabi Societyの第22回年次大会(2005年5月、Oxford, U.K.)、日本オリエント学会第47回大会(2005年10月30日、福岡)において、研究成果の一端を口頭発表した。また、第2回世界中東学会大会(2006年6月、Amman, Jordan)において、パネルを組織し、司会および基調報告を行い、存在」性論という思想とタリーカの運動との間をどう考えるべきかという問題提起を行った。鎌田は、第19回国際宗教学宗教史学会議世界大会(2005年3月24-30日、東京)におけるパネル"Sufism : A Perspective for Peace and Coexistence"において研究成果の一端を口頭発表した。 共通討議により、同時代に生きた二人の思想家には、存在一性論学派(イブン・アラビー学派)という同一の学的系統に属するという共通点がありながら、数々の相違点があることも浮き彫りになってきた。それは、スンナ派・シーア派という学問伝統に依拠すると同時に、イスラーム神秘主義の思想と教団の運動がともに主流にあったオスマン帝国(ボスネヴィー)と、思想のみが主流で、教団の運動が弾圧されたサファヴィー朝(モッラー・サドラー)という活躍の場の違いが大きく影響しているであろうことが明らかとなった。 なお、東長は2007年11月にサラエボで開催される国際会議"The Place and Role of Dervish Ordersin Bosnia-Herzegovina"に招待され、本研究の成果を発表する予定である。
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