研究課題
基盤研究(C)
本研究では、「近代の知」として「思想史学」が日本において形成された経緯を、以下の三つの観点から明らかにした。(1)「日本思想史学」が一学問領域として近代日本社会内に成立した経緯を、過去(特に近世)の思想伝統がどのように再編され、「国民」の内実を語る「学問」として展開してきたかという視座から、学問論として明らかにし、かつ個々、具体的場面において検証した。(2)その上で、「日本思想史学」の成立過程に内包された諸課題が、アジア諸地域と近代日本との関わりと相関するものであったことを明らかにし、また、東アジア諸地域における近代学術、ナショナリズムの成立そのものと近代日本の「学知」が密接に関わってきたことをも明らかにした。(3)以上の研究成果をふまえて、最終的に、「一国哲学史」「一国思想史学」の枠組、あるいは「近代の知」が元来有する歴史的制約を改めて問い直し、そこからの脱却、「国民」の枠組を越境する「思想史」の視坐の確立を目指し、東アジア諸地域における「思想史学」の相互対話の可能性を、原理的に、かつ実践的に追求した。以上の過程を経て、本研究では、これまで多く「国民の物語」として構成され続けた「思想史学」の「学」としての新たな可能性を模索した。
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大阪市立大学東洋史論叢 別冊特集号
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Quarterly Journal on History of Japanese Thought, not peer-reviewed Vol. 66
プロブレマティーク 5
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