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美術アカデミーにおける女性ヌードモデルの導入および裸体素描の理念に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16520088
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 美学・美術史
研究機関名古屋芸術大学

研究代表者

栗田 秀法  名古屋芸術大学, 美術学部, 准教授 (10367675)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード美術アカデミー / ヌード / モデル / 素描 / 裸体素描 / ヌードモデル
研究概要

ヨーロッパ近世における美術アカデミーとその周辺における女性裸体の諸相を明らかにすることを目的とする本研究では、最新の研究の収集・咀囑に加え、実例の収集に努めるとともに、美術理論における裸体素描の位置づけを明確にするための作業を行った。フランスでは公的な教育機関では女性裸体モデルの使用は禁じられたが、画家の個人のアトリエでは禁じられていなかった。しかし作品の人物習作のために女性モデルが利用される例は17世紀では稀で、女性像に対しても男性モデルが用いられる「混性的な」裸体素描が主流であった。人物習作のための女性モデルの利用がかなり常態化するのはブーシェやナトワールの世代の1730年代である。特定の作品のためではない女性の「アカデミー」が、少し時代が下るが、18世紀末には個人のアカデミーが開かれるなど広く普及する。それに応答するように、女性アカデミーの版画が出版されるようにな。また、女性モデルをめぐる事件を主題にする作品も作られるようになり、学校での女性裸体モデルの禁忌と女子裸体モデルの普及という矛盾した二つの事態が緊張感をはらみつつ並存する。他国の例について言えば、イタリアはフランスと事情が似ているが、オランダでは17世紀半ば過ぎから女性のモデルがある程度普及し、イギリスでは1730年代から美術学校で女性裸体モデルが導入されている。その過程に底流では、男性生徒の前で女性裸体モデルの利用がもたらす道徳的な次元、人体の理想像の変化という美的な次元が交錯しあっているが、各国の事情によりさまざまなありようが可能となっていた。また、フランスでは1863年まで美術学校で女性裸体モデルが導入されないなど、現代に到るまで女性裸体モデルはさまざまなジェンダーを含めた問題をはらんでいる。

報告書

(4件)
  • 2006 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (8件)

  • [雑誌論文] プッサンの物語画の意味構造-《コリオラヌス》をめぐって2007

    • 著者名/発表者名
      栗田秀法
    • 雑誌名

      美学美術史研究論集 22

      ページ: 15-31

    • NAID

      40015574585

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2006 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] プッサン作《エルサレム落城》再論2007

    • 著者名/発表者名
      栗田秀法
    • 雑誌名

      名古屋芸術大学研究紀要 28

      ページ: 79-95

    • NAID

      40015417498

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書 2006 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Some remarks on Visual Rhetoric in Poussin's Coriolan2007

    • 著者名/発表者名
      Hidenori Kurita
    • 雑誌名

      Studies in Aesthetics and Art History 22

      ページ: 15-31

    • NAID

      40015574585

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2006 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Reconsideration of The Capture of Jerusalem by Titus by Nicolas Poussin2007

    • 著者名/発表者名
      Hidenori Kurita
    • 雑誌名

      Bulletin of Nagoya University of Arts 28

      ページ: 79-95

    • NAID

      40015417498

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2006 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] ジェラール・ヴァン・オプスタル「ラオコーン群像の主人物について」(翻訳、解題)2007

    • 著者名/発表者名
      栗田秀法
    • 雑誌名

      国立西洋美術館科学研究費報告書 (仮題、印刷中)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 解題・共訳「マルタン・ド・シャルモワの嘆願書 他」2006

    • 著者名/発表者名
      栗田秀法
    • 雑誌名

      西洋美術研究 12

      ページ: 149-163

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2006 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] マルタン・ド・シャルモワの嘆願書他(翻訳・解題)2006

    • 著者名/発表者名
      栗田秀法
    • 雑誌名

      西洋美術研究 12

      ページ: 149-163

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] オウィディウスの挿絵とプッサン-《エコーとナルキッソス》をめぐって2006

    • 著者名/発表者名
      栗田秀法
    • 雑誌名

      名古屋芸術大学研究紀要 27

      ページ: 39-54

    • NAID

      40015213845

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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