研究課題/領域番号 |
16520106
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
田中 仁 鳥取大学, 地域学部, 教授 (80217067)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,910千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 香川景樹 / 桂園派 / 香川景樹「歌日記」 / 本山仏光寺 / 仏光寺『御日記』 / 真宗仏光寺派 / 柏原家・柏屋 / 常楽寺恵岳 / 景樹「歌日記」 / 恵岳 / 三井北家 |
研究概要 |
本研究は、次のような仮説を証明しようとして計画した。「香川景樹の創始した桂園派の和歌と歌論がひろく流布したのは、仏光寺を本山とする真宗仏光寺派の組織が基盤にあったことがその大きい要因であった」。資料としては主として次の二つを用いた。 (1)本山仏光寺の日誌である『仏光寺御日記』 (2)本山仏光寺と仏光寺派寺院、仏光寺派門徒とその関係者に伝えられている和歌関係資料。たとえば「香川景樹点随念上人ほか詠草」、『蓮光寺理山日記』、柳下清老関係資料、柏原正寿尼関係資料など (1)にもとづいて次のようなことが判明した。 (1)香川景樹は仏光寺第23代門主随応上人、24代門主随念上人の時代に、門主をはじめ本山仏光寺に仕える僧俗、末寺の住職・門徒たちに、歌会、詠草点削、歌談などを通じて和歌を教授した。 (2)同じく随応上人、随念上人の二代にわたり、御勧章の作成にかかわっていた。 次の(2)からは、次のような事例があったことが判明した。 (1)仏光寺派僧侶が景樹への入門を仲介した。 (2)門主、仏光寺派寺院の住職、門徒などがともに集まり歌会を開催していた。 以上のように、本山仏光寺と景樹との密接な関係を示す事柄と、桂園派の形成と展開に真宗仏光寺派とその関係者が密接に関与していたいくつかの事例を見いだすことができた。また、今後さらに多くの事例を発掘し、真宗仏光寺派の文化活動全般のなかでの桂園派の位置を見定める必要があることが明らかになった。真宗仏光寺派の文化活動は他宗派ともかかわって展開されているから、そのためには仏光寺派以外、真宗以外の宗派やその関係者への目配りも必要になってくるであろう。
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