研究課題/領域番号 |
16520109
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本文学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
三谷 邦明 横浜市立大学, 国際総合科学部, 名誉教授 (80145672)
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研究分担者 |
井上 眞弓 東京家政学院大学, 人文学部, 教授 (80349521)
下鳥 朝代 東海大学, 文学部, 助教授 (50297173)
正道寺 康子 聖徳大学短期大学部, 総合文化学科, 助教授 (70320702)
萩野 敦子 琉球大学, 教育学部, 助教授 (90343376)
宮谷 聡美 東京経営短期大学, 経営総合学科, 専任講師 (30352694)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 狭衣物語 / 地名表現 / 国家意識 / 都鄙意識 / 歌ことば / 物語言語 / 言語生活 / 平安時代後期 / 平安後期 / 言語文化圏 / 地名 / 歌語(歌ことば) / データベース / 後期物語 / 文学 / 物語のことば / 文学とトポス / 詠歌と発話 / 女房 / 引用 / 命題表現 / 宗教語彙 |
研究概要 |
1、本研究は、『狭衣物語』を中心に、平安時代後期の物語言語と和歌言語との流通関係や、物語言語と当時の言語生活全般との連関を考究することを目的としている。平安時代後期という時代を選ぶ理由は、それが、『源氏物語』によって一定の達成をみた物語言語を各種文学が引き受けることによって言語文化における転換点をみた時期であると考えるからである。また『狭衣物語』に焦点をあわせる理由は、同じ時期に書かれたどの物語よりも言語に対する意識が先鋭で、時代の文化をより強く反映しているものと見なされるからである。 2、以上の目的のもと、本研究は、四つのグループによる四種の調査という形で進められた。すなわち、「グループA=『狭衣物語』の地名表現調査-平安朝文学における分布・一覧-」、「グループB=『狭衣物語』における地域を表す語にみえる国家意識や都鄙意識」、「グループC=『狭衣物語』の物語言語でありながら、新しい歌ことばの形成に関与した語」、「グループD=『狭衣物語』の言語生活を表現する語彙の集積と他の平安時代物語との比較調査」、以上である。これらのうちグループA・グループBのデータはCD-ROMに収め、研究成果報告書の巻末付録として添付した。 3、また個人単位でも、上述の調査結果や個人的な関心に基づき、『狭衣物語』を言語面から分析・考察した。その結果、「『狭衣物語』の地名表現をめぐって」(乾澄子)、「『狭衣物語』における歌ことばの形成と中世和歌への影響」(井上新子)、「『狭衣物語』における場所の記憶」(井上眞弓)、「欲望の物語史」(木村朗子)、「『狭衣物語』における<ことば>としての地名」(桜井宏徳)、「狭衣の父」(スエナガエウニセ)、「『狭衣物語』における和歌の方法」(萩野敦子)の、七本の論考が研究成果報告書に掲載された。
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