研究概要 |
平成16年度は第二次大戦中め日系アメリカ人収容所を扱った文学・紀行・随筆・批評等関係図書を選定・購入した。購入した図書資料は以下のとおりである。初期在北米日本人の記録北米編第1冊『蒙古事件』、第13冊『在日日本人史観』、第16冊『在米日本宮城県人史』、第17・18冊『極秘 対米移民問題ニ関スル日米交渉経過英文付属書』第19・20冊『極秘 対米移民問題ニ関スル日米交渉経過』、第23冊『在米邦人の見たる米国と米国人』、第25冊『米国に住む日本人の叫び』、初期在北米日本人の記録布畦編第3冊『布哇日本人発達史』、第9冊『布哇邦人野球史(野球壹百年祭記念』。 平成17年2月10日から16日にかけて、および9月24日から30日にかけて、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の大学研究図書館貴重コレクション部門を訪れて、閲覧と資料のコピー依頼による収集を行った。その後日本に送付されたコピーを整理し貴重で一貫性があるものを選んで、本報告書に資料編として採録した。ただ、残念なことにガリ版刷り印刷物などのほとんどは、年月により風化が進んでいて複写をすると破損の恐れがあるので、コピーの許可が得られなかった。収容所内における趣味の文芸作品(短歌、俳句、詩、小説、エッセイなど)はほとんどがこのような形態で発行されていたので、当初の目的とした文芸作品の収集はあまり成果をあげられなかった。しかし、資料編にあるように、当時の収容所生活を偲ばせるさまざまな印刷物が収集できたので、これらを本報告書の形で採録しておき、今後のさらなる研究の基礎資料としたい。 また、平成18年2月11日には、本研究に関連する公開講座(東北大学教育学部付属大学教育開放センター・東北アメリカ学会・アメリカ研究振興会主催第21回市民講座)「アメリカの社会と文化」を東北大学文系総合研究棟11階中会議室で行い、ロヨラ・メリーマウント大学(米国)エドワード・パーク準教授の「見習いアメリカ人:米国移民政策と様変わりするアジア系アメリカ人」について解説をした。 なお、平成16年6月には本研究の準備段階の成果の一部として、石幡直樹・森正樹共訳『収容所ノート-ミツエ・ヤマダ作品集』(Mitsuye Yamada. Camp Notes and Other Writings. New Brunswick, New Jersey; Rutgers UP, 1998)を松柏社から刊行した。
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