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ラカン・クリステヴァの精神分析的視点からの文学表象理論の構築

研究課題

研究課題/領域番号 16520153
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 ヨーロッパ語系文学
研究機関神戸大学

研究代表者

枝川 昌雄  神戸大学, 文学部, 教授 (60031374)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードボロメオの結び目 / R.S.I / ラカンの光学的シェーマ / 昇華理論 / ラカンの現実界 / 享楽概念 / 現実界 / ラカンの<もの> / 物理学的シェーマ / 対象a / トポロジー
研究概要

ラカン・クリステヴァの精神分析理論を文学の表象理論に応用するために試みたのは、以下の諸点である。1.ラカンの物理学的な光学モデルの変運過程を三つの図式=段階にまとめ、その分析を通じて、想像界(鏡像段階)、象徴界(とくに他者A)、さらに欠如する欲望対象aの観点から現実界の構造を明らかにした。ジジェクをも援用しながら米映画『マトリックス』に、この光学モデルを応用し、ついで村上春樹の『海辺のカフカ』に第三段階の光学モデルを適用して、その空間的時間的構造を分析した。2.フロイトを越えるラカンの昇華概念によって、芸術が現実界の<もの>(象徴界では<空>として顕現する)の襲撃を、様々な表現媒体を用いて象徴化する企てであることを、明らかにした。3.精神分析理論にとって、「去勢」が象徴界に参入するパスポートであるなら、男性と同じ去勢を経ない女性にとってエクリチュールは可能なのか、さちに女性への恐怖と差別のメカニズムを、連合赤軍事件を題材とする立松和平の『黒い雨』に探り、これを聖書における女性への嫌忌と結びつけて究明した。4。ボロメオの結び目はラカン理論の集大成であり、それ以前に展開された数々の理論がこれに収斂する。このトポロジーの導入により、精神病は現実界、象徴界、想像界の三つの輪の解離として捉え直され、これを補填する第4の輪が「<父-の-名>」として付け加えられて、病態化するのが阻止される。この様相を、ジョイス、キリスト教神秘主義、三位一体説の中に探り、表象理論との接続を模索した。

報告書

(4件)
  • 2006 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2004

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] ボロメオの結び目-研究ノート2007

    • 著者名/発表者名
      枝川 昌雄
    • 雑誌名

      EBOK 19・20合併号(印刷中)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2006 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Borromean Knot -Notes for a Study2007

    • 著者名/発表者名
      Masao, Edagawa
    • 雑誌名

      EBOK (Forthcoming)

      ページ: 19-20

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2006 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] ボロメオの結び目と文学2007

    • 著者名/発表者名
      枝川 昌雄
    • 雑誌名

      EBOK 19・20合併号(掲載予定)(未定)

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] ラカンの光学的シェーマと『マトリックス』、あるいは『海辺のカフカ』2004

    • 著者名/発表者名
      枝川 昌雄
    • 雑誌名

      I.R.S.-ジャック・ラカン研究- 第3号

      ページ: 73-105

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2006 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Optical model of Lacan and The Matrix or Kafka on the Shore2004

    • 著者名/発表者名
      Masao, Edagawa
    • 雑誌名

      I.R.S.-Studies of Jacques Lacan 3

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2006 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] ラカンの光学的シェーマと『マトリックス』、あるいは『海辺のカフカ』2004

    • 著者名/発表者名
      枝川 昌雄
    • 雑誌名

      I.R.S. -ジャック・ラカン研究- 第3号

      ページ: 73-105

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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