研究課題/領域番号 |
16520257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 明海大学 (2006) 慶應義塾大学 (2004-2005) |
研究代表者 |
西山 佑司 明海大学, 外国語学部, 教授 (90051747)
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研究分担者 |
小屋 逸樹 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (80234904)
熊本 千明 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (10153355)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 存在文 / 所有文 / コピュラ文 / 指示的名詞句 / 叙述名詞句 / 変項名詞句 / 定名詞句 / 数量詞 / 絶対存在文 / 場所存在文 / 指定文 / 措定文 / 集合 / リスト存在文 / 帰属存在文 |
研究概要 |
存在文はコピュラ文と並んで、自然言語の構文のなかでも、最も基本的な構文である。従来、存在文が問題にされる場合、日本語であれば、「Lに、NPがある/いる。」のような場所表現Lを伴う場所存在文がとりあげられ「ある」と「いる」の相違が論じられることが多く、また英語であれば"There is NP PP(Loc)."や"NP is PP(Loc)"という構文がとりあげられ、両構文の関係、'there'をめぐる統語論的位置づけ、NPに対する定性制限(definiteness restriction)などが論じられることが多かった。それに対して本研究では、存在文の主語名詞句がもつ指示性・非指示性という観点から、この構文の豊かな意味構造の解明を試みた。とくに、存在文を正しく分析するためには主語名詞句が指示的名詞句であるかそれとも変項名詞句であるか、また主語以外の位置に変項名詞句が隠れていないかどうか、主語名詞句と強い数量詞(strong quantifier)との共起関係があるかどうかといった検討が不可決であり、そこから場所存在文、絶対存在文、所有文、リスト存在文、帰属存在文、実在文、といった多様なタイプの存在文が形成されることを明らかにした。さらにこの観点からあるタイプの存在文はコピュラ文(とりわけ倒置指定文)と意味構造の深いレベルで関わっていることを論証した。
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