研究課題/領域番号 |
16520315
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大北 葉子 東京医科歯科大学, 留学生センター, 准教授 (10361726)
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研究分担者 |
松島 英介 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (50242186)
佐々木 嘉則 (佐々木 喜則) お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 准教授 (00334558)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 日本語学習 / 非侵襲脳機能計測 / 近赤外分光法 / MEG / fMRI / 初級者 / 漢字認識 / 習得速度 / 音声認識 |
研究概要 |
赤外分光法と脳磁図を用いて日本語学習者を対象として日本語の音声と漢字を言語刺激としたときの脳活動を測定した。近赤外分光法では短・長母音の分別時の脳活動変化を日本人及び日本語学習者を対象に調査した。近赤外分光法で測定できるのは相対的なヘモグロビンの量でベースの取り方で測定量が変化したり、側頭に外光がノイズとして入り測定できないことが多かった。またまだ確立された分析方法もなく言語のような高度の認知の脳活動を測定する方法としては時期尚早と思われる。 脳磁図では絵フォント、ハングル文字、偽漢字、誤漢字及び真漢字刺激を視覚刺激として日本人及び非漢字圏日本語学習者(初級、初中級、上級)を対象に刺激提示後100ミリ秒のM100と150-200ミリ秒付近のM170での反応成分を測定し、比較した。M170では日本語学習経験のない成人非漢字圏初級学習者はすべての刺激に対して同じように反応していたが、初中級、上級、日本人では絵フォントの反応が真漢字よりも有意に低かった。これは学習が進むにつれて絵と漢字の区別が習得されている証拠と思われる。成人非漢字圏学習者でも漢字の学習に伴って脳活動も変化していると考えられる。五つの刺激に対する反応は個人差が大きく、個人差の原因は文字に対する個々の被験者の態度によると思われる。今後文字に対する態度と脳活動の関係を検証する必要がある。視覚刺激を用いた場合、脳磁図の反応は漢字運用能力とは比例せず、性別、瞬間視力、右手利き度に関係することがわかった。M100はすべての被験者でみられたわけではなかったが、日本人一人と初中級非漢字圏学習者一人でハングル文字のみM100の反応がほとんどみられない例があった。M100は文字か文字でないかの判断をしている可能性があり、その判断に右脳が深く関係している可能性が示された。
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