研究課題/領域番号 |
16520320
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 岡山大学 (2006) お茶の水女子大学 (2004-2005) |
研究代表者 |
松田 文子 岡山大学, 教育学部, 講師 (60361820)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2006年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2005年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | コア理論 / コア図式 / 認知意味論 / 複合動詞 / 多義動詞 / ひく / とる / かける / 日本語動詞「とる」 / 複合動詞「とり〜」 / 前項動詞 / 認知図式 / 隣接語 / 多義動詞「とる」 |
研究概要 |
日本語複合動詞(以下、複合動詞)は、第二言語学習者/外国語学習者(以下、L2学習者)にとって習得の困難な語彙項目であることが多くの研究者によって指摘されている(姫野1999、松田2004他)。本研究はそうした複合動詞習得支援のための支援ツールの開発を目指しておこなうものであり、松田(2002、2004)の複合動詞「〜こむ」を事例とした研究と軌を一にするものである。 松田(2002,2004)は、対訳による意味提示と提示された意味リストの暗記を中心とした語彙学習が持つ限界を指摘し、その限界をいかにして突破できるかという問題意識のもと、従来の学習辞典の言葉の説明を言葉のみでおこなうという方法に対し、概念図(コア図式)を併記した意味提示の方法を提案している。しかし松田で扱ったのは「〜こむ」と共起する複合動詞のみであり、新しい意味提示方法として提案するためには「〜こむ」の意味提示方法がそのまま他の複合動詞にも応用可能であるかどうかを検討しなければならない。 本研究は松田を敷衍する形で、「〜こむ」とは異なる特徴を持つ語彙項目を選定し、概念図(コア図式)を併記した意味記述の可能性を追究したものである。具体的には、多義動詞「とる」の意味論的考察を踏まえ、「とる」を前項動詞とする「とり+V」、また多義動詞「かける」の意味論的考察を踏まえ、「かける」を後項動詞とする「V+かける」を中心に、特に単純動詞との差異、例えば「とり囲む」と「囲む」、「とり止める」と「止める」、あるいは「ひっかける」と「かける」、「追いかける」と「追う」、「見かける」と「見る」などの意味的差異をコア図式を用いて視覚的に記述した。
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