研究課題/領域番号 |
16520401
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
大谷 渡 関西大学, 文学部, 教授 (80340644)
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研究分担者 |
石月 静恵 桜花学園大学, 人文学部, 教授 (70158749)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 北村兼子 / 婦人毎日新聞 / 台湾民報 / 林献堂 / 蔡阿信 / 彭華英 / フェミニズム / 台湾民族運動 |
研究概要 |
本研究は、『台湾民報』紙上のフェミニズム関係資料の収集分析を行うとともに、林献堂ならびに彼を取りまく人びとと、北村兼子との思想的交流について解明することを目的とした。 『台湾民報』のフェミニズム関係資料の収集は、2004年9月までに完了し、2005年9月下旬までに収集記事の分析を終えた。2004年8月の台北での調査では、林献堂・林攀龍・林熊徴・蔡阿信・彰華英・陳〓・林階堂・高天成等に関する資料を収集し、これらの人びとと、日本統治下にあった台湾入の本当の幸福に目を向けたジャーナリスト北村兼子との入間的な交わりを具体的に明らかにした。この年8月には婦人毎日新聞台北支局に関する資料も収集した。10月には『台湾民報』の書誌的研究を進め、『台湾日日新報』の関連記事の収集も終えた。12月における台北・台中・台南での資料調査では、『台南新報』の北村兼子関係の記事を収集し、霧峰林家の資料を閲覧した。2005年1月下旬には、外務省外交史料館において林献堂・蔡培火・彭華英等の資料を収集し、日本官憲による台湾人の文化運動、民族運動関係者に対する監視状況について分析した。 2005年8月には当初の研究計画にそって治北・治中・治南・高雄において追加調査を行い、婦人文化講演会講師として北村とともに台湾を訪ねた生田花世・林芙美子・山田やす子・望月百合子・堀江かどえらの思想と動静を明確化した。さらに、林献堂・彭華英・蔡阿信に関する収集資料を分析するとともに、『台湾青年』『台湾』誌上のフェミニズム関係記事、および『台湾民報』紙上の民族的論調記事も収集し検討した。その結果、『台湾民報』のフェミニズム関係記事が台湾民族運動と切り離せない重要な意味をもつことを解明することができ、同時に1920年前後に日本の大学や専門学校に学んだ台湾の人びとの思想および心情の軌跡を跡付けることができた。
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