研究課題/領域番号 |
16520446
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
水井 万里子 九州工業大学, 工学部, 助教授 (90336090)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 近世ロンドン / すず産業 / ピューター / ギルド / コーンウォル / ロンドン商人 / 近世ロンドン市 / リヴァリ・カンパニ / ロンドン・ピュータラーズ・カンパニ / レヴァント会社 / 請負人 / 東インド会社 |
研究概要 |
2年間に渡る研究期間中、すず産業というイギリス南西部地域固有の「地域産業」におけるロンドン市諸勢力の勢力拡大を一次史料から実証的に分析し、その成果を口頭報告、論文の形で発表した。以下はその概要である。 1 すず産業におけるロンドン・ギルドの勢力展開 ロンドンの有力リヴァリ・カンパニのひとつであるロンドン・ピュータラーズ・カンパニとすず産業の関わりを16世紀から17世紀の時期にしぼって検討し、比較都市史研究会での口頭報告(2004)の後、『比較都市史研究』(2005)に論文として発表した。 <概要>17世紀前半にすず先買請負制度が実施され、イギリスすず産業全体に大きな影響を与えた。この独占権を獲得したのはロンドン市の海外貿易商人とロンドン・ピュータラーズ・カンパニ(短期間)であった。当該時期のカンパニのすず産業に関わる経済活動は、ロンドン商人による先買請負の継続実施によって制約を受けていたにもかかわらず、地域のピュータ産業やその他の加工業者へのすず供給を独占することで、勢いを増していた。また、この時期すず合金加工業としてのピュータ産業はロンドン一極に集中する形で発展していったことも論じた。 2 すず産業におけるロンドン商人の勢力伸長 すず産業において当該時期に最も勢力を伸ばしたのがロンドン商人である。ロンドンの多様な貿易会社所属の商人がつぎつぎとすずの輸出業に参入してきたが、これはすず先買請負特許に付随するすずの輸出独占権の獲得によるところが大きい。すず輸出業者および先買請負業者としてすず産業に新規参入してきた商人たちの出自やキャリアを分析した英文の論文を『九州工業大学研究報告(人文・社会科学)』(2005)に発表した。
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