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東アジアにおける武器・武具の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 16520478
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 考古学
研究機関独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所

研究代表者

小林 謙一  独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 企画調整部, 部長 (70110088)

研究期間 (年度) 2004 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード騎兵装備 / 重装騎兵 / 甲胄 / 馬甲 / 馬胄 / 挂甲 / 可動綴 / 高句麗 / 壁画 / 防禦施設 / 鎧甲 / 固定綴 / 甲冑 / 馬具
研究概要

日本列島、韓半島、中国における武器・武具の資料を比較すると、それぞれの地域間の交流を示す資料が明らかになる一方で、各地域に特徴的な在地の独自性を示す資料の存在も明らかになった。日本列島に関しては、弥生時代以降、弓矢をはじめとする攻撃用武器と甲冑等の防禦具は、相互に関連しつつ変遷してきたが、5世紀中葉には、同時に、新式の攻撃用武器、防禦具が導入された。これらは基本的に騎兵装備であり、中国東北地方、高句麗から韓半島を経由して日本列島にもたらされたことが明らかになった。ただし、中国東北地方で4世紀に成立した、馬も鎧を着用した重装騎兵の装備は、韓半島南端においても出土しており、両者が同一の系譜であることが確認できるのであるが、日本列島では、馬甲・馬冑の出土が皆無に近い状況であることから、ほとんど普及しなかったと考えられる。このことは、騎兵装備が騎兵戦という戦闘方法と一体で導入されたのではなく、より性能の高い新式の武器・武具として取り入れられたことを物語っている。当時の日本列島において、重装騎兵の装備は、必要とされなかったのである。東アジア各地域における武装の相違は、戦闘方法の違いでもあった。
一方、防禦施設についても、高句麗古墳の壁画に描かれた城壁や土城を巡る高い土塁は、日本列島で確認されていない。こうした点も、武器・武具は、日本列島内における戦いに対処する装備として整えられてきた一因と考えられる。さらに、騎兵と関連する馬に関して、日本列島においては、馬具の出現が、騎兵装備より時期的に先行している事実も加味すれば、その時点における必要なものを選択して取り入れるという、受容する側の状況があったことも考慮すべきであろう。

報告書

(5件)
  • 2007 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 東アジアにおける甲胄の系譜をめぐって2006

    • 著者名/発表者名
      小 林 謙 一
    • 雑誌名

      東アジア考古学論叢

      ページ: 81-96

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2007 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] On the Genealogy of the Armor in East Asia2006

    • 著者名/発表者名
      KOBAYASHI Ken'ichi
    • 雑誌名

      Collected Papers of East Asian Archaeology

      ページ: 81-96

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2007 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] 東アジアにおける甲胄の系譜をめぐって2006

    • 著者名/発表者名
      小林謙一
    • 雑誌名

      東アジア考古学論叢

      ページ: 81-96

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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