研究課題/領域番号 |
16530047
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
刑事法学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
葛野 尋之 立命館大学, 法学部, 教授 (90221928)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 手続参加 / 少年審判 / 刑事手続 / 適正手続 / 公正な裁判 / 被害者 / 弁護 / コミュニケーション / 適性手続 / 少年 / 意見陳述 / 意見聴取 / 審判立会 / ヨーロッパ人権条約 / 特別少年裁判所 |
研究概要 |
刑事手続における少年の手続参加の保障について分析・検討を深めるため、少年審判における少年の手続参加の問題をも含め、第1に、少年審判への被害者の出席が少年の手続参加の保障にどのような影響を与えるか検討したうえで、それが裁判所の個別具体的許可によって、少年の手続参加を妨げることなく、少年の同意があり、被害者を傷つける見込みもない場合にのみ認められるべきことを明らかにした。 第2に、少年の手続参加を実質化すべく、少年と裁判官とのコミュニケーションを適正化するために、裁判官が特別なコミュニケーション・スキルを身につけ、少年との信頼関係を形成しなければならないことを明らかにした。 第3に、国際人権法上、少年の手続参加の保障が公正な裁判の本質的要素として保障されることを明らかにし、そのために少年審判、少年の刑事手続において、少年の理解と参加を促進するための特別措置が講じられなければならず、検察官の関与する対審手続は少年の手続参加との本質的矛盾をはらむことを明らかにした。 第4に、法的援助の保障が、少年の手続参加を確保するために不可欠であることを示したうえで、少年弁護がどのような機能を担うべきか明らかにした。 第5に、法的援助に支えられた少年の手続参加が、少年の主体性の確保に繋がることを示し、そのことが現在進行しつつある厳罰化サイクルを切断するために必要とされることを論じた。 第6に、本研究の成果と、先行する平成13-15年度の科研費(基盤C)研究の成果とをまとめて、2008年度、少年の手続参加という視点から再構成したうえで、単著書『少年司法における自己決定と手続参加』として出版する準備を進めた。
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