研究課題
基盤研究(C)
本研究の達成目標は、リーム・ケネディー教授をはじめとして、ブレンダン・オリアリ教授とジョン・ハッチンソン教授を中心としたIPPRおよびASENの研究グループの研究協力をつうじて、北アイルランド紛争をめぐる諸問題を包括的にかつ統一的に把握し、紛争の予防とその解決にむけた政策形成の方法を開発していくための理論開発とそれに基づく調査研究を保証する学術的な蓄積を進めることにある。平成16年度の研究について、ロンドン大学のジョン・ハッチンソン教授との間で、恒常的なコミュニケーションを可能とするネットワーク環境を構築するとともに、8月30日から9月1日にかけて、英国において、ジョン・ハッチンソン教授との研究交流、Sinn Fein党関係者に対して聞き取り調査を実施した。また、9月2日から3日にかけて、フランスのアイルランド協会Association Irlandaise(パリ)において、ヨーロッパでのアイルランド研究の動向について意見交換をするとともに、関係する資料を入手した。平成17年度の研究について、北アイルランド和平合意と自治議会の現状に関する研究動向の調査として、8月28日から9月30日まで、紛争規制の観点から研究されているベルン大学政治学部のKarin Lutz博士の研究室を訪問し、現在の和平合意をめぐる欧州での評価と研究動向についてインタビューを行い、意見交換を行った。また、9月1日から9月2日まで、Karin Lutz博士のアドバイスをもとに、チューリヒ大学にて、EU内部におけるアイルランドと北アイルランドの位置を明らかにするために、EU内部の北アイルランド和平プロセスをめぐる議論状況と機関としてのEUの関与のあり方とその評価に関わる研究資料を入手した。とくに、平成17年度の調査研究では、北アイルランド紛争およびアイルランド研究に携わる研究者との研究交流を重視し、その成果をまとめることに集中した。今後、本研究をさらに発展させるために、よりいっそう包括的なデータを蓄積することが必要であり、2006年度においても、北アイルランド紛争およびアイルランド研究に携わる研究者との研究交流を強化するとともに、ユニオニスト系の政治団体とその支援団体を中心に、聞き取りを中心とした現地調査と実態的な資料の収集を進める予定である。
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立命館国際研究 (立命館大学国際関係学部) 第17巻3号
ページ: 69-86
40006979503
The International Studies Association of Ritsumeikan University, Ritsumeikan Journal of International Relations Vol.17, No.3
立命館大学国際関係学部『立命館国際研究』 第17巻 第3号
ページ: 49-77
立命館国際研究 (立命館大学国際関係学部) 第17巻2号
40006590405
The International Studies Association of Ritsumeikan University, Ritsumeikan Journal of International Relations Vol.17, No.2
立命館大学国際関係学部『立命館国際研究』 第17巻 第2号
立命館大学国際関係学部『立命館国際研究』 第16巻 第3号
ページ: 23-46