研究課題/領域番号 |
16530100
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
国際関係論
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石井 明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10012460)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 日華平和条約 / 日台断交 / 蒋介石 / 日中航空協定 / 戦後日台関係史 |
研究概要 |
1951年のサンフランシスコ平和条約、それに続く日華平和条約の締結は、アメリカの反対のもとでは、日本は中華人民共和国との外交関係を打ち立てることは不可能であることを明らかにしていた。それから20年たち、アメリカと中華人民共和国との和解が進むなかで、日本は中華人民共和国との外交関係を樹立した。同時に、中華民国政府は日本との断交を決めた。しかし、中華民国政府は日本との間で、経済関係、人的交流などを含むインフォーマルな関係は維持することを選択した。意外なことに、日台関係はその後、外交関係の断絶にもかかわらず発展をとげた。これまでのところ、断交の政治過程についてはかなり研究の蓄積がある。しかし、その後の日台関係については十分な研究がなされているとは言いがたい状況にある。そこで、私は2度、台北を訪れ、1970年代の日台関係に関する文献を収集した。特に党史館(中国国民党の文書館)への訪問は私の研究にとって非常に有益であった。また、台北では、陳鵬仁教授(中国文化大学日本文化研究所所長)を含む何人かの日台関係の専門家に会った。陳鵬仁教授は中国国民党の党史委員会の前主任を勤めた方である。中国国民党の元秘書長、馬樹礼氏にも面会した。馬樹礼氏は、1972年の断交以後、日台関係を処理していたキー・パーソンの一人である。台北でのこれらの調査を通じて、私は、断交以後も日台関係が発展を続けたのは、密接なネットワーク-政治の分野に限らず、経済分野、それに文化の分野を含めた-の存在によるところが大きいことを改めて認識した。
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