研究課題/領域番号 |
16530125
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
理論経済学
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
屋嘉 宗彦 法政大学, 法学部, 教授 (00105842)
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研究期間 (年度) |
2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 地域振興 / 観光業 / 沖縄 / グローバリズム / 自由貿易 / アダム・スミス / F.リスト |
研究概要 |
設定した課題について、これまでになしえた研究実績は以下のとおりである。 (1)まず、沖縄地域経済についての現地調査と資料調査では、次第に今後の地域経済振興の重点が変化しつつあるとの認識をえた。従来、全国総合開発政策や基地関連政策との関連もあって、工業誘致、自由貿易地域、IT産業誘致とさまざまな振興策が打ち出され、そのいずれも決定的とはなりえなかった。90年代の不況をつうじて、沖縄地域経済を下支えしたのが観光業であり、入域観光客数が伸び続けてきたということが、ここにきて観光業を諸振興策のうちの一つとしてではなく、最重点として位置づけようという動きを生み出しつつあるとおもわれる。 (2)イギリスの地域経済とグローバル化との関連については、英国通産省のスモール・ビジネス・サービスを検討した。そのAction Planは、さまざまな起業支援策を打ち出しているが、海外もふくめて自由競争の枠組みを大前提としているため、大企業と中小企業の競争環境の差異を指摘しながらもそれを是正する本格的提案をおこなっていない。 (3)アダム・スミスの自由貿易論については、現代の貿易論関連の理論家がおしなべてスミス貿易論の時代的制約を無視していることがはっきりしてきた。現在、私は、スミス貿易論が(イ)技術格差が小さくその移転も難しくない、(ロ)生産規模が小さく、コストの規模別格差がない、(ハ)流通コストが大きい、といった条件のもとでの議論であることを証明しようと考えた。
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