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フランス「公共経済学」の成立-フランス古典派の展開と公共性

研究課題

研究課題/領域番号 16530131
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 経済学説・経済思想
研究機関名古屋大学

研究代表者

安藤 隆穂  名古屋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (00126830)

研究期間 (年度) 2004 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード公共経済学 / 重農主義 / 自由主義 / 市民社会 / 公共圏 / イデオローグ / フランス革命 / 古典経済学 / 公共性 / 古典派経済学 / 動産 / エコノミスト / 資本 / 市民政府 / 分業
研究概要

フランスの古典経済学はケネーの経済学を中心に把握されてきたし、チュルゴの経済学にその発展と継承を見るのが通例である。しかし、フランス経済学にはグルネ・サークルに代表されるもう一つの系譜があり、それはチュルゴの王政改革の実践以降、独自の経済学を成立させるのであって、これをフランス「公共経済学」と呼ぶことができる。チュルゴ改革は、「憲政」の樹立を掲げたが、これに照応する経済社会像を描くべく、1780年代に、コンドルセ、レドレル、シエースなどが、「公共経済学」を構想した。彼らは、アダム・スミスの『国富論』特にその分業論を摂取し、これを基礎の生産の科学としての経済学を構想し、さらにこれを、公共圏と近代国家の導出の論理構想に結び付けようとした。彼らの理論は、フランス革命期初期のコンドルセとシエースの政治理論の土台として機能し、続く総裁政府期において、レドレルやデスチュット・ド・トラッシなどのいわゆるイデオローグの理論的中核を構成し、この時期のかれらによる近代的改革のヴィジョンと実践を支えた。さらに、この「公共経済学」は、セー経済学の成立にも寄与し、ナポレオン帝政期と復古王政期の自由主義的改革理論として機能し、19世紀フランス自由主義の経済思想の母胎という意義も担ったと考えられる。
以上のように、フランス古典経済学の展開過程の中に、「公共経済学」の成立と展開を読み取り、これを、むしろ古典経済学のフランス的展開の独自性を示すものとして、明示したのが、本研究の成果と考える。本研究は、チュルゴ改革期以降のコンドルセ、革命期初期のシエース、総裁政府期以降のレドレルを中心に、個別分析を行い、以上のように「公共経済学」の系譜を明らかとしたが、それぞれの個別分析についても先駆的研究となったと考える。

報告書

(4件)
  • 2006 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2005 実績報告書
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The rise of French liberalism2007

    • 著者名/発表者名
      Takaho, ANDO
    • 雑誌名

      Nagoyadaigaku Shuppankai

      ページ: 1-430

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2006 研究成果報告書概要
  • [図書] フランス自由主義の成立-公共圏の思想史2007

    • 著者名/発表者名
      安藤隆穂
    • 総ページ数
      430
    • 出版者
      名古屋大学出版会
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書 2006 研究成果報告書概要

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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