研究課題/領域番号 |
16530200
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
財政学・金融論
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研究機関 | 小樽商科大学 |
研究代表者 |
大矢 繁夫 小樽商科大学, 商学部, 教授 (40125513)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ドイツの金融 / 信用創造 / 銀行資産 / 銀行システムの信認 / 預金保護 / 金融システムの信認 / 銀行監督 / 「最後の貸し手」 / 銀行改革 / 最後の貸し手 |
研究概要 |
1.本研究の目的は、第1にドイツの商業銀行システムが内に抱える信認不安定性の基礎を明らかにすること、第2に、ドイツの銀行の信認を外部から支える諸方策を追うこと、そして第3に、信認不安から自由となる、あるべき銀行システムを探ることであった。第1の目的に関しては、信認不安定性の基礎を考察したに留ま.らず、その実体について追うことができた。第2の目的については、信認を支えるべく銀行システム自身が生み出す方策をも追跡できた。第3の目的については、基本構図を考察することができたが、十分とは言えず、引き続いて今後の課題としたい。 2.上記のような研究を遂行するに当たり、米、英、日の銀行システムを研究しているわが国研究者と共同研究を行う機会を得ることができ、これによって、ドイツ銀行システムの信認が揺らぐプロセスをシステムの変貌として捉え直すことができた。これは、研究のプロセスで新たに獲得できた大きな知見であった。システム変貌は、つまるところ、銀行資産がリスク性を強めていくことと同義であり、信認不安もそこから当然の帰結として導かれるものであった。そして、このような事態に対して、銀行システム自身の内部から、いわば市場の内部から、リスク回避の手立てが講じられていくことがわかった。 3.以上のような本研究の新しい進展は、上記の共同研究成果の中に盛り込み、1冊の本の中に発表することができた。ここに至るプロセスで、東北、関東での研究会に4回参加し、うち3回では自らの研究報告を行うことができた。全体として本研究は、当初より大きなパースペクティブを獲得することができた。
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