研究課題/領域番号 |
16530249
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
延岡 健太郎 神戸大学, 経済経営研究所, 教授 (90263409)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | オープン・ネットワーク / 製品アーキテクチャ / モジュール化 / 擦り合わせ型 / 持続的な差別化 / 組織能力 / 組織能力の積み重ね / 意味的価値 / デジタル家電 / コア技術 / コモディティ化 / 中間財の市場化 / 水平分業 |
研究概要 |
本研究プロジェクトの目的は日本企業のネットワーク戦略に関する理論構築と実証研究を行うことであった。100回を超える企業における聞き取り調査を中心とした定性的調査、および質問票調査とPOSデータを活用した定量的な研究を組み合わせた形で研究を実施した。結論としては、日本企業が選択すべきネットワーク戦略は、単にオープン・ネットワークかクローズド・ネットワークかのどちらかが良いということではないということである。積み重ねによって持続的な差別性・独自性が持続できる、また加えてその差別性に対して、顧客が十分な対価を支払う顧客価値の実現、という2つの条件をクリアした場合には、クローズド・ネットワークによる擦り合わせ戦略が良い。しかも、そこでのクローズド・ネットワークは、完全に閉鎖するわけではなく、トヨタに見られるようになるべく広い範囲での擦り合わせを実現するための、日本型クローズド・ネットワークである。しかし一方で、独自性を持続することができない場合、または、その独自性に対して対価が支払われない場合には、オープン・ネットワーク戦略をとるしかない。その場合も日本型のオープン・ネットワークを構築すべきである。オープン・ネットワーク(モジュラー型)においては、変動型モジュールを活用して、日本企業が得意とする擦り合わせの重要性を強調すべきである。さらには、前述の2つの条件を実現する戦略についても議論した。独自性を持続させるためには、組織能力の積み重ねが必要であり、顧客価値を高めるためには、機能的価値に加えて、意味的価値を創出することが求められる。
|