研究課題/領域番号 |
16530335
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
進藤 雄三 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 教授 (00187569)
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研究分担者 |
佐藤 哲彦 熊本大学, 文学部, 助教授 (20295116)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 医療化 / 逸脱 / 遺伝子化 / 生物医療化 / 市場原理 / 薬物政策 / 国際情報交換 / アメリカ;イギリス / アメリカ:イギリス / 消費者志向 / AD / HD / アルコホリズム |
研究概要 |
1 逸脱と医療化の国際比較の概要として、主に日本の事例を中心に、アメリカ・イギリスとの比較を行った論稿と、逸脱の医療化の理論的・歴史的考察および薬物政策・障害・心神喪失者等医療観察法などの主要テーマをとりあげた社会病理学会のシンポジウムと連携した成果を、書籍として公刊した(森田洋司・進藤雄三編『医療化のポリティクス--近代医療の地平を問う』学文社,2006)。また特に薬物に関しては研究分担者の佐藤が、日本における歴史社会学的な総合的考察を公刊した(佐藤哲彦『覚醒剤の社会史』東信堂,2006) 2 アルコール依存症、児童虐待、AD/HD、月経前症候群(PMS)、などに関しては、基本的にアメリカ起源の診断・対処法が日本にタイムラグを伴って導入されるが、事例による相違は認められるものの、概してアメリカほどの医療化の進展はみられず、イギリスは日本とアメリカの中間的進展を示す、という傾向が認められた。 3 特記すべき知見としては、1)薬物政策の国際比較を通して日本・アメリカ・イギリスに共通した「経済化」論理が指摘しうるという論点、ならびに2)心神喪失者等医療観察法の事例研究を通して、日本における精神医療の「治安的」機能の特性が見出されたという論点、さらに近年の日本における特色として、3)教育政策の文脈におけるひきこもり、不登校、AD/HDなどの児童をめぐる社会的対処法において、「医療化」が日本の治療文化を背景に教育制度・医療制度と連動してユニークな社会現象を生み出しつつある、などが挙げられる。
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