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外国人労働者受入れ制度の定着過程〜技能実習制度創設10年間の経緯と日本社会の変容

研究課題

研究課題/領域番号 16530344
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会学
研究機関法政大学

研究代表者

上林 千恵子  法政大学, 社会学部, 教授 (30255202)

研究分担者 山下 大厚  法政大学, 社会学部, 兼任講師
研究期間 (年度) 2004 – 2005
研究課題ステータス 完了 (2005年度)
配分額 *注記
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード外国人労働 / 移民政策 / 外国人技能実習制度 / 産業社会学 / 一時的移民受け入れ / 技能実習制度 / 外国人研修生 / 外国人労働者 / 国際労働力移動
研究概要

外国人技能実習制度は成立後ほぼ12年を経て、受け入れ人数を増加し、その性格も変化してきている。当初の緊急的な労働力不足への対応策から、3年間に亘って安定的に雇用を確保できる派遣労働力という見方を企業がとり始めてきた。3K労働だから外国人労働力に任せる、という側面も確かに残っているが、それと同時に、派遣・請負労働が広く普及し利用されるようになったことを踏まえ、派遣労働力の一つの形態としてこの研修生・実習生をみなす企業も出てくるようになった。
しかし他方、技能実習制度の創設経緯に生じた問題はいずれも残されている。技術移転の問題をどう解決していくかは未解決である。技術移転を建前でなく実質化していくのか、あるいは韓国のように,研修制度を雇用許可制度の中に解消して、単純労働者受け入れ制度に一元化するのか。
またローテーション方式の問題は、技能実習制度の限らず、外国人受け入れ制度すべてに関係する大きな問題である。パスポートの取り上げ禁止、雇用主による強制貯蓄の禁止、研修手当て・賃金からの管理費の控除禁止など技能実習制度の運営主体である国際研修協力機構(JITCO)は様々な指導を受け入れ団体と受け入れ企業に行っている。あるいは失踪者が多く出た受け入れ団体には、将来の受入れを認めないという罰則もある。研修生・実習生への失踪防止が足止め策として、彼らの労働者としての権利を侵害する恐れがある反面、失踪者の増加は不法就労者の増加へと確実につながり、二律背反の問題となっている。
以上、技能実習制度を検討すると、これが十全に機能した場合でも制度としての矛盾を抱えていることが分かる。今後、外国人労働者を合法的に受け入れる制度としてこの技能実習制度が活用されるとするならば、技術移転の問題、ローテーション方式(失踪予防)の問題、受け入れ先企業の変更の問題、などについてより明確な合意形成が必要とされよう。

報告書

(3件)
  • 2005 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2004 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Competing for Global Talent2006

    • 著者名/発表者名
      C.Kuptsh., Pang Eng Fong eds.
    • 雑誌名

      International Institute for Labour Studies, Geneva

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [図書] Competing for Global Talent2006

    • 著者名/発表者名
      C.Kuptsh, Pang Eng Fong eds.
    • 総ページ数
      275
    • 出版者
      International Institute for Labour Studies, Geneva
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2005 研究成果報告書概要
  • [図書] Competing for Global Talent2006

    • 著者名/発表者名
      C.Kuptsh, Pang Eng Fong eds.
    • 総ページ数
      275
    • 出版者
      International Institute for Labour Studies、 Geneva
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2004-04-01   更新日: 2016-04-21  

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