研究課題/領域番号 |
16530347
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
鍾 家新 明治大学, 政治経済学部, 助教授 (10281552)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 老年期 / 華僑 / 老後の生活状態 / 介護状況 / 死の受容 / 在日外国人 / 老後問題 / 高齢者 / 客家 / 親子関係 / 国際化 |
研究概要 |
本研究では、<老年期の華僑>の老後生活・介護状況・死の受容状態について実態調査を行った。「国際客家文化協会」などの華僑団体の活動を参加し、多くの老年華僑に対する参与観察することができた。そのうちの11人の高齢者華僑<死の受容>に関する詳しい聞き取り調査を行った。現段階の調査研究ではつぎのことが明らかにされた。 <老年期の華僑>の老後生活の格差が大きい。一つめは所得面での格差である。日本に入国したときの年齢や日本での職業によって、公的年金保険制度への加入状況が異なる。国民年金に加入していない華僑もいる。彼らの老後生活は子どもの仕送りや自分の貯金に頼っている。商売などで成功した華僑は国民年金に加入していなかったにも関わらず、快適な老後生活を送っている人もいる。二つめは社会的ネットワークへの参与能力の格差である。来日前の出身家族の状況、学歴、職業、才能などによって、社会的ネットワークを参与する力やそれを作る力が異なる。華僑によって地域別などの華僑団体の活動を参加する積極性が異なる。インタビューした事例のなかで、ある老華僑は組織の才能に恵まれ、自分でつぎつぎと華僑組織を作り、組織を通じて華僑社会、台湾・中国大陸とのネットワークを拡大してきた。 <老年期の華僑>の多くは日本を第二の故郷としている。(1)二世の華僑の国際結婚の増加である。二世の華僑の国際結婚に関して、二世の華僑自身は勿論、一世の華僑も中国系以外の人(例えば日本人)との結婚に抵抗が明らかに薄くなっている。二世の華僑の日本人との結婚は日本での永住を意味する。(2)介護問題はく老年期の華僑>の日常的な生活問題になっている。一世の華僑は中国の伝統文化の影響で、ホームヘルパーなど他人ではなく子どもの介護を欲しがっている。これに対して、日本文化の影響を受けた二世の華僑の多くは親の期待に困っている。(3)死後、日本での埋葬を希望している華僑が増加している。老華僑は彼らの亡くなった親たちに対しては台湾・中国大陸で墓をつくってあげたか、あるいは日本でも造り上げた。老年期を送るため台湾や中国大陸へ帰国した少数のく老年期の華僑>の一つの主な理由は故郷で死を迎えたいことと死後の自分を祖先と繋がりたいことである。老華僑自身の死後に関して、多くの方は日本での埋葬を希望している。主な理由の一つは二世の子どもが日本を生活の場所としているからである。亡くなった華僑は中国人専用の墓地だけでなく、日本人の墓地で埋葬するケースも多くなっている。日本で死を迎えたい多くのく老年期の華僑)は日本で墓を造るだけではなく、台湾や中国大陸でもう一つの墓を造る傾向が見られる。つまり、分骨して両方の墓に入れたい。生前の華僑は境界人であり、死んだ華僑も<境界人>である。<老年期の華僑>の死の受容の形態は在日のく老年期の華僑>の社会的状況を表している。
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