研究課題/領域番号 |
16530362
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 恵泉女学園大学 (2005-2006) 広島国際学院大学 (2004) |
研究代表者 |
定松 文 恵泉女学園大学, 人間社会学部, 助教授 (40282892)
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研究分担者 |
佐野 直子 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 助教授 (30326160)
中力 えり 和光大学, 人間関係学部, 講師 (50386520)
鶴巻 泉子 名古屋大学, 大学院国際言語文化研究科, 助教授 (70345841)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 地域文化 / フランス / 社会構造 / 民族 / ブルターニュ / オクシタニー / アルザス / コルシカ / オクシタン / EU |
研究概要 |
平成16年度10月に本研究は開始された。平成16年度は各自の担当地域の先行研究から地域の特徴について知識を共有し、「文化」の概念について検討し、具体的調査対象と内容について検討した。文化的な活動について(1)経済活動を担う組織、(2)経済活動における「売られる商品」としての地域文化を検討し、地域振興の「文化」が多様であり、地域ごとに差があることが明らかになった。「地場産品」あるいは文化・言語・音楽などの「ソフト」を売る行為において、そこにはローカルな市場とグローバルな市場開拓戦略がある。平成17年度は、文化をテーマとしたフェスティバルに絞り、各自担当地域において半構造化インタビューを行った。平成18年度はそれぞれ私費やその他の研究費を使用して追跡調査を行った。こうした作業によって、1960-70年代の地域主義運動との脈絡をたもちつつも、「地域」が政治・制度としての「行政地域」にもなりえ、「混淆の場」、「ナショナルな枠をこえていろいろなものと関わる場」という意味としても「地域」が使用されていることが確認された。領域的概念とみなすのか、非領域的とみなすのかはそれぞれの地域の歴史性と経済的要件が関連していることがわかった。 コルシカ(定松担当)のポリフォニー・フェスティバルでは民族主義的地域主義運動を源泉としたが、現在ではナショナリズムとは距離があること、ブルターニュ(鶴巻担当)のFestival Interceltique de Lorientでは領域的なケルトを越えたイメージの創出、モザイク化するエスニシティ、オクシタニー(佐野担当)のRodezのEstivada(夏祭り)、B6zicrsのFcstad'Ocではオクシタニー概念を動員することによる行政の地域おこし、アルザス(中力担当)のFestiva1Babel(1999,2000,2001)では歴史の重みから非領域、開放性のメタファーとして地域概念が確認された。 これらの成果については、2006年10月28日第79回日本社会学会大会(立命館大学)学会で「地域文化活動にみる『地域』概念の形成」としてそれぞれのケース発表し、3月に5章からなる成果報告書としてまとめた。
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