研究課題/領域番号 |
16530398
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
|
研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
村田 光二 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (40190912)
|
研究分担者 |
稲葉 哲郎 一橋大学, 大学院社会学研究科, 助教授 (10242083)
向田 久美子 清泉女学院大学, 人間学部, 講師 (70310448)
佐久間 勲 文教大学, 情報学部, 講師 (60341905)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 日本人イメージ / 外国人イメージ / アテネ・オリンピック / テレビ報道 / パネル調査 / 好感度と知的能力 / 愛国心 / ナショナリズム / オリンピック / 身体能力 / 知的能力 / 好感度 / 統制群 / ステレオタイプ |
研究概要 |
本研究では、これまでのオリンピックと外国人イメージ研究の成果をふまえて、2004年のアテネ・オリンピック大会の前後にパネル調査を実施して、外国人イメージの変化とそれに影響する要因の検討を行った。 この研究の特色は、まず、外国人イメージを好感度と知的能力の2つの次元からとらえて測定を行い、各次元における変化を検討したことである。加えて、身体能力の次元にっいても探索的に検討した。次に、オリンピック大会では日本人意識の高揚が認められるが、それに関わる個人特性を愛国心とナショナリズムとに区別して測定して、それぞれがイメージ変化に及ぼす影響を検討したことである。素朴に国を愛する気持ちである愛国心と、他国と比べて自国を高く評価するナショナリズムについては尺度を開発して、個人差要因として測定した。方法上の特色としては、これまでの学生調査に加えて、一般市民からもランダムサンプリングを行って、代表性の高い対象者のデータを得たことである。また、翌2005年にも同等のパネル調査を学生と市民に実施して、比較対照とできるデータも得た。 主要な結果は次の通りである。学生調査では、開催国のギリシャ人のイメージは好感度では好転したが、知的能力では悪化したことが認められた。問題を起こした選手がいたハンガリー人のイメージは、いずれの次元でも悪化した。日本人自身のイメージはどちらの次元でもかなり改善された。市民調査では、これらの一部の結果だけが示され、外国人イメージが比較的安定して変化しにくい傾向が認められた。以上の結果は2005年調査では認められなかった。愛国心とナショナリズムがイメージ変化に影響することもあったが、予測とは一致せず、結果は安定しなかった。しかし、ナショナリズムはいくつかの外国人イメージに否定的影響を及ぼしている証拠が得られた。
|