研究課題/領域番号 |
16530429
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
遠矢 浩一 九州大学, 大学院人間環境学研究院, 助教授 (50242467)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 障害児 / きょうだい児 / 心理発達支援 / 発達障害 / 障害 / 自閉症 / きょうだい / 発達支援プログラム |
研究概要 |
本研究の目的は、障害児の"きょうだい児"の心理・社会的適応を促すための支援方法について心理学的視点から検討することであった。本研究では、主に二つの方法論から研究を実施した。一つは、障害児のきょうだい児とその母親の心理的特徴について投影法的手法を用いて明らかにしたもの、他方は、きょうだい児支援の実践を通してきょうだい児のためのより効果的な心理発達支援プログラムについて考察したものである。これらの研究から主として以下の点が明らかとなった。 (1)きょうだい児は、日常生活上、障害をもつ同胞の世話役や母親の代理的役割を担わざるを得ないことが多く、そうした意味でもきょうだい児支援プログラムの中で、きょうだい児が主役となり、中心的にケアされる経験が必要であること。 (2)きょうだい児は、障害を有する同胞との葛藤場面において、やりとりの不全感を解消できないまま過ごしている可能性があること。 (3)きょうだい児の同胞との葛藤感の解消のためには、母親の感情的な寄り添いが重要な要因となること。 (4)きょうだい児は、定型発達児群と比べて同胞の面倒をみることについて、より強い役割責任感を感じている。 (5)障害児の母親は、定型発達児の母親と比較してきょうだい児に対して特別の配慮をする必要性を強く意識化していること。 これらの結果から、きょうだい児支援プログラムにおいては、きょうだい児自身を日常的な役割責任感から解放しつつ、活動の主体としてケアする視点が重要であることが考察された。同時に、プログラムにおけるきょうだい児、障害児の双方に特別な配慮をしつつ生活している母親に対する心理的ケアの必要性が確認された。
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