研究課題/領域番号 |
16530453
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 山梨県立大学 (2005-2006) 山梨県立看護大学 (2004) |
研究代表者 |
文珠 紀久野 山梨県立大学, 看護学部, 教授 (70191070)
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研究分担者 |
中島 祥子 鹿児島大学, 教育学部, 助教授 (80223147)
谷崎 和代 鹿児島純心女子大学, 国際言語学部, 助教授 (30269154)
安東 清 鹿児島大学, 教育学部, 助教授 (20151201)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 心理療法 / Therapist-Client関係 / 実験面接 / Discourse Analysis / 発話行為 / Therapist / Client / 言語分析 / Therapy / 談話分析 |
研究概要 |
本研究は、Therapy状況をDiscourse Analysis Approachを用いて分析・検討し、初学者Therapistの特徴を明らかにし、Therapistとしての変化成長過程を検討することを通して、Therapist養成における教育プログラムのあり方を探索することを目的として実施した。実験的面接状況を設定し、24組のTherapist-Clientを対象として、5回の継続面接を実施した。収集したデータは、VTR録画による非言語行動データ、MDレコーダーとテープレコーダーを併用して収集した音声データ、面接終了毎のTherapist、Clientの内省記録、5回の継続面接終了後のアンケートである。分析には5回の面接を完了した19組のTherapist-Clientデータを使用した。Therapy経験に応じて、Therapy経験を持たない『素人』であるレベル1から、臨床心理士としてTherapyを専門として実践している経験年数5年以上の『熟練Therapist』をレベル5とする5種類に分類した。継続実験面接状況での内省報告の分析結果から、初学者Therapistは、Clientの提起する問題や悩みを解消しようとする傾向があり、Clientの話を十分傾聴できず、自分の行った面接に対し不満を感じているといった点にその特徴が現れていることが見出された。継続的な実践経験によってレベル2からレベル4へ変化したTherapistと、Therapyに関連する研修や対人関係能力や自己理解に関する研修を継続して受けてきたレベル4のTherapistの変化成長過程を発話行為の分析から検討した結果、前者に比較し、後者のTherapistは、Clientの発話を『待つ』傾向が強く、Clientへの関わりは『問題焦点化』よりも『感情焦点化』である特徴が見出された。この違いは、研修等の教育による影響と思われ、今後初学者Therapistへの教育のあり方を検討していくための示唆が得られた。
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