研究課題/領域番号 |
16530519
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
|
研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
清原 正義 兵庫県立大学, 環境人間学部, 教授 (50137254)
|
研究分担者 |
横山 純一 北海学園大学, 法学部, 教授 (30191521)
とう 秀 兵庫県立大学, 環境人間学部, 助教授 (70305689)
高田 一宏 兵庫県立大学, 環境人間学部, 助教授 (80273564)
本図 愛実 (本図 愛美) 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (70293850)
末富 芳 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (40363296)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 地方分権 / 教員給与費 / 国庫負担金・補助金 / 教育財政 / 教育予算 / 学校予算 / 教員定数 / 給与交渉 |
研究概要 |
わが国では三位一体改革の中で義務教育費国庫負担の廃止が大きな問題になった。そこでは義務教育の維持費用とりわけ教職員給与費の負担を国が直接に財源保障すべきかどうかが、地方分権の推進の中で問題になったのである。今回の研究ではこのようなわが国の状況を念頭に置いて、主としてアメリカ、スウェーデン、イギリスの教育財政について調査研究した。いずれも特徴的な制度であって、三つのモデルということができる。 アメリカは州・学区関係については教育行財政が一般行財政から独立している。そこでは1970年代以降、州の学区に対する財政支援が増加する傾向にあるが、多くは教育平衡交付金による財政調整システムを採用して学区間の財源を均等化する政策をとっている。 スウェーデンでは1990年代以降、基礎自治体であるコミューンへの権限移譲が進んだ。また教育財政は一般財政の中に含まれる。スウェーデンの特徴は徹底した地方分権主義をとっていることで、コミューンの収入は基本的に地方税であり、これに収入調整が加わる。したがって教育財政についてもコミューンの権限内で維持され、中央政府の補助金等の割合は少ない。 イギリスはかつて特定補助金を廃止して財政調整によってカウンティ間の格差を縮小する政策をとってきた。しかし2000年代に入ってから、財政調整システム内での学校経費の算定基礎を改善したのに続いて、2006年度から学校経費については全面的に中央政府の包括交付金に切り替えた。これによってカウンティの学校経費を保障しようとするねらいである。 以上のように教育財政の中央・地方関係は国によって異なる。地方税の占める割合、財源保障または財政調整システムのどちらを重視するかによって制度が異なるといえる。
|