研究課題/領域番号 |
16530532
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
岡村 達雄 関西大学, 文学部, 教授 (50039442)
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研究分担者 |
元井 一郎 四国学院大学, 文学部, 教授 (90239575)
尾崎 公子 兵庫県立大学, 環境人間学部, 助教授 (90331678)
住友 剛 京都精華大学, 人文学部, 専任講師 (80340511)
林 公一 堺女子短期大学, 地域文化学科, 専任講師
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 公教育 / 教員処分 / 教職適格審査 / レッド・パージ / 教員の適格性 / 教職適格審査会 / 占領政策 / 戦後教育改革 / 公教育制度 / 教員のレッドパージ / 官吏制度 / 公務員制度 / 占領期 / 教職追放 / 教職適格審査委員会 |
研究概要 |
本研究は、戦後日本における占領期から占領終結に至る過程において、固有な特殊歴史的諸条件に規定され構築されていく公教育体制(戦後公教育体制)の構造と特質の解明を目的とした。この基本課題に迫るために、従来の先行研究が明確に位置づけていたわけではない、占領政策としてのパージを教員処分として捉え返し、その視点から分析を試み、実態を明らかにしようとした。また、それらに関する史資料の収集および調査、分析を通して、戦後公教育体制が創出していく上で主要な役割を果たしていく教員法制の特質を抽出し、今日の教員政策に引き継がれる諸側面を検討することも課題に据えた。こうした研究の諸課題は、教育における国家支配においても「教員処分」が権力の三権的分割、あるいは三権分立というシステムのもとで権力間をつなぐ<処分-裁判-立法)の展開とその相互連関性によって対象化されてきたものである。私たちはそこに公教育体制が内包している権力の円環的かつ重層的に連鎖する教育現象のうちに支配の運動を指摘したい。本研究はそれを前提に設定されたものである。 以上のような共同研究を通しての成果は、以下の三点を指摘できる。 成果の第一は、占領期の「教職適格審査」と「教員レッド・パージ」という教員追放の現実は、戦後教員処分体制に大きな影響を与えていることが解明できたことである。 第二は、占領期の教員適格審査と教員レッド・パージに関わり、その対象となった方達へのインタビューを通して、その実態を明らかにすることができたことである。 第三は、教員の分限処分に関連し、教員の「適格性」概念の戦後的な確立を明らかにできたことである。同時に、分限処分制度が帝国憲法下で確立された制度と連続性があることを確認できたことである。 なお、本共同研究の最終報告書「戦後教員処分体制と占領期教育改革」は、以上の研究成果をもとに編集されたものであることを付言する。
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