研究課題/領域番号 |
16530561
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育学
|
研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
立原 慶一 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (10136369)
|
研究分担者 |
蝦名 敦子 (蛯名 敦子) 弘前大学, 教育学部, 教授 (20302010)
金子 宜正 高知大学, 教育学部, 助教授 (20263965)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 図画工作科 / 知性教育 / 理論的研究 / 実践的研究 / 主題表現 / 造形遊び / 精神的倫理的なあり方 / 伝え合いたいこと / 題材 / 方法論的考察 / 授業形態 / 指導課程 / ワークシート / 高学年児童 |
研究概要 |
本研究の目的は、知性的美術教育の理論的な妥当性と、その具体的方法論の実践的な有効性を明示することにある。その直接の根拠は、平成10年度版学習指導要領における改訂に求められた。そこで高学年に「伝え合いたいこと」の主題表現が新訂増補されたが、それは解説書に述べられているように、自己の精神的倫理的なあり方を前提とした表現といえよう。このように「伝え合いたいこと」という文言は主題発想の範囲規定と見なされるが、それは人生や生活世界において人が、直面しなければならない具体的な表現課題の一つであり、図画工作科における知性教育的内容の典型としての意味を担ってくる。 現在の美術教育界は易きに流れる時代の趨勢を全面的に受け入れ、児童・生徒のポスト・モダン的なあり方を肯定する姿勢で、実にソフトな教育が行われている。とりわけ図画工作科における「造形遊び」の領域では、生(生きること)や世界との関係が括弧に入れられ、材料と場所から発想しつまるところ物質の形式が、精神的倫理的なあり方との脈絡を疎外した形で単独に構想されるにすぎない。 そうした風潮の中、本研究は学習指導要領に新たに示された知性主義的な芽を確実に発芽させ、その種のハードな内容を今後のあるべき姿として明示した。ひいては人間の普遍的なあり方に対する明快な見解を打ち出した。これまで増補領域に関してその題材化はおろか、その実践研究はほとんで行われてこなかった。そのような中にあって、「伝え合いたいこと」の主題表現をめぐる本研究の成果が、改訂作業に影響を与えることを念願している。
|