研究分担者 |
大田 春外 (太田 春外) 静岡大学, 教育学部, 教授 (40126769)
山田 耕三 静岡大学, 教育学部, 教授 (00200717)
中村 享史 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (70303394)
両角 達男 静岡大学, 教育学部, 助教授 (50324322)
熊倉 啓之 静岡大学, 教育学部, 助教授 (00377706)
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研究概要 |
1.本研究の目的は,小中高校の接続を見通して幾何教育改善のための提言を行うことである。 2.図形の内容に関する子どもの理解について,例えば,4つの実験授業を通して,小6でも自ら見取図を正しくかける子どもは少ないこと,小学校で「立体の投影的な見方」に関する指導を行う場合,やや複雑な立体を取り上げ具体的操作活動を通して展開することの重要性等を示した。 また,イギリスの国家カリキュラムや国家ニューメラシー・ストラテジーにおける図形の内容を明らかにし,特に図形の対称性が小学校低学年から扱われている等の特徴を指摘した。 3.これらを踏まえ研究メンバーの議論に基づいて,小中高の接続からみた図形指導の改善点を第1期(小1〜小4),第II期(小5〜中2),第III期(中3〜高校)の学習.段階に分けて,17の提言にまとめた。以下に,第II期((3)〜(10))のものを示しておく。 (3)図形の合同・相似の理解を図る。 (4)低学年の段階から線対称について親しむとともに,対称な図形を小6で扱う。 (5)図形の計量を通して,図形に関する理解を深め,興味・関心を高める。 (6)見取図を描いたり読んだりする活動を重視する。 (7)空間図形の学習指導に,投影する,切断する,展開するという操作を積極的に取り上げる。 (8)平行線と角,多角形の角は中1で扱い,論理的に考察する基礎を培う内容として位置づける。 (9)実験・実測による方法と証明による方法という,調べ方の違いを理解する。 (10)作図し証明するという過程を重視する。
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