研究課題
基盤研究(C)
鑑賞教育の充実のためには、学校における鑑賞の学習と美術館における鑑賞の学習の内容と方法が整合性をもつように、計画されなくてはならない。このため、美術館と学校教育の連携が求められている。この連携の方法と連携によって開発される教材について、次の各項目で研究を展開し、成果を公表した。1、積極的に学校との連携を推し進めてきた美術館が、現在、どのような具体的な方法によって学校連携を展開しているのか、美術館四館(世田谷美術館・宇都宮美術館・東京都写真美術館・川崎市岡本太郎美術館)を訪問し、各館の学芸員に対面によるインタビュー形式の調査を行い、それぞれの館で展開している学校連携の方法について調査し、平成17年3月に冊子としてまとめた。また、学校との連携に関して先駆的な役割を担った「横浜美術館子どものアトリエ」の基本コンセプトについて聞き取り調査を行い、そこからワークショップなどのあり方について検討し、研究成果を美術科教育学会(平成19年3月)で発表した。2、ワークシートやティーチャーズガイドの開発と、啓発的な展示の試みを模索しているテイト・ギャラリーの教育機能について考察し、平成17年3月に学会誌論文として発表した。3、「鑑賞教育推進プロジェクト」という研究会の一員として、この美術館から発行された四種類のワークシートの開発にかかわった経験を活かし、ワークシートの開発のプロセスと、教材としての有効性をつぶさに記録し分析した。その成果を平成18年3月発行の研究成果報告書にまとめた。4、ワークシートと併用することによって教育的効果をあげるパワーポイント教材を作成し、実際の授業で活用し、その効果について成果報告書のなかで考察した。5、美術館だけではなく博物館・歴史資料館などを利用して、さまざまな造形的な作品を鑑賞する方法の一例として、日本の世界遺産の鑑賞の仕方について検討し、教材にかかわる図書の鑑賞にかかわる箇所を執筆した。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (4件)
大学美術教育学会誌 38号
ページ: 367-374
Office of Prof.Yamaki, Naruto University of Education
ページ: 100-100
The Journal for Society of Art Education in University No.38