研究課題/領域番号 |
16530620
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
特別支援教育
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研究機関 | 筑波大学 (2006) 上越教育大学 (2004-2005) |
研究代表者 |
藤原 義博 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 教授 (10173501)
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研究分担者 |
平澤 紀子 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (20320393)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 家庭場面 / 行動問題 / 物理的環境整備 / 調査研究 / 事例研究 / アセスメント / 行動問題改善プログラム / 発達障害児 / 物理的環境 / 実態調査 / 知的障害養護学校・特殊学級在籍児 / 家庭内活動 / 家族の取り組み / 活動しやすい用具の使用や環境設定 / アンケート調査 |
研究概要 |
本研究では、家庭場面において行動問題が生じにくく望ましい行動が生じゃすい物理的環境を整備するためのアセスメントや支援計画立案方法について、調査研究と事例研究から検討した。 1)調査研究:家族への質問紙調査を基に、これまでに成功した家庭活動における家族の工夫の特徴から、家庭の実情に即した効果的な物理的環境条件について検討した。(1)1次調査:K市知的障害養護学校・特殊学級在籍児の396名の家族を対象に、平成16年度12A〜平成17年2月末に調査を実施し、242名の回答を得た(回収率61%)。「とくに教えやすかった活動」と「とくに難しかった活動」を1つを対象として、行動問題の有無と家族の工夫に関する7つのカテゴリー選択(働きかけ、手がかり、道具や補助具、物の配置や部屋の使い方、活動のやり方、その他)の回答について数量化III類とクラスター分析を行った。(2)2次調査:「とくに教えやすかった活動」9名と「とくに難しかった活動」11名を対象にした工夫・実施・継続の理由等の回答から、成功した家庭活動の実施や継続の要因を検討した。その結果、成功した家庭活動における物理的環境条件として、行動問題の生起が少なかった活動では活動・障害・年齢・家族数との関連で特徴が推定され、生起が多かった活動では、活動・行動問題との関連で特徴が推定された。以上、行動問題が生じる家庭活動では、活動をベースに子どもと家族の条件から、双方が取り組みやすい物理的環境条件を選定する必要性があり、本調査項目を用いたアセスメントが可能である。 2)事例研究:調査研究結果を踏まえて、家庭場面で行動問題を示していた発達障害児8名(5歳〜14歳)とその家族を対象に、物理的環境を整備するためのアセスメントを適用した事例研究を行い、その結果から、アセスメント項目について検討した。家庭生活や行動問題の生起状況、家族のニーズ調査から選定された標的行動(歯磨き行動や排泄の始末、調理等)を選定し、物理的環境を整備するための項目から、対象児と家族が取り組みやすい支援方法を決定した。その結果、いずれの事例でも、行動問題は減少し、望ましい家庭活動は増加し、家族による評価からも取り組みやすい支援方法であったことが評価された。 3)行動問題改善プログラムの開発:以上の研究結果から、家庭場面の実情に応じた家族や対象児が取り組みやすい物理的環境条件を確実に選定するためのアセスメント項目と支援方法を導出する手順の検討を行い、アセスメントの試案を作成した。
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