研究課題/領域番号 |
16530622
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
特別支援教育
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
別府 哲 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (20209208)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 高機能自閉症 / 自己認識 / 自他関係 / 自己受容 / 情動共有経験 / 認知的共有経験 / 学童期 / 発達的変化 / TST / 対人的カテゴリー |
研究概要 |
高機能自閉症の子どもに、佐久間ら(2000)、Hobson & Lee(1998)をもとにした、自己認識の半構造化面接を行った。その自己認識の回答をカテゴリーに分類し、健常児の結果と比較検討した。その際、従来臨床的に自閉症児の問題として指摘されている、他者との関係での自己認識をあらわすものとして、人格特性としての協調性(「だれとでも仲良くできる」、あるいは「いじめられている」など、他者との親密な関係について自己認識するもの)と、人格特性としての外向性(「友だちの中に自分から入っていく」、あるいは「一人でいるのが好き」など、他者と関わりを持とうとするかどうかで自己認識するもの)を指標として取り上げた。その結果、協調性、外向性のいずれの反応を示した高機能自閉症者の割合も、佐久間ら(2000)で示された健常児における反応者の割合よりは少ないこと、一方、高機能自閉症児における発達的変化を検討すると、外向性の反応を示した者の割合は、小学校高学年から中学生になるところで有意に増加することが明らかとなった。これは、高機能自閉症児が、健常児と比較した場合、他者との関係で自己を理解することに弱さを持つが、しかし小学校高学年から中学生になるところで、その弱さを発達的に改善していくことを示すものとなった。それでは、他者との関係での自己認識を促進するためには何が必要なのか。事例研究や実践分析により、仮説として、他者との情動共有経験(感覚を含め、他者と一緒に快の情動を共有できる経験)、他者との認知的共有経験(高機能自閉症児の気持ちを大人が代弁することにより、高機能自閉症児独自の思いを認知的に共有できる経験)の重要陛が示唆された。あわせて、認知的共有経験を生み出すために、高機能自閉症児自身に、自他関係を射程にとらえた自己認識(他者と違うところもあれば、同じところもある、かけがえのない自分)を形成することの実践的意味も明らかにされた。
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